投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

心霊ファイル…怨み
【ホラー その他小説】

心霊ファイル…怨みの最初へ 心霊ファイル…怨み 11 心霊ファイル…怨み 13 心霊ファイル…怨みの最後へ

心霊ファイル…怨み2-5

 弾みで倒れ込む杏里。

 ゆっくりと立ち上がった時、仁美さんは狂ったように暴行し続ける。

 口から血を出した杏里は足がもつれて転倒!

 その勢いで傍らの柱に頭をぶつけてしまった!

 頭を押さえ顔をしかめる杏里。

 慌てて駆け寄った私は杏里を抱きかかえた。

「何すんのよッ!?」

 仁美さんは目を剥き出して答える。

「何度言ったら気が済むのォッ!? 母には近づかないでって言ったハズだよォッ!? それを…」

 私は言い返す!

「ちょっと待ってッ!
 私たちは、アンタのお父さんから頼まれて来たのに! なあーんでアンタから文句言われなきゃならないのッ!?」

「図々しく、人の家に上がり込むからでしょう!? まるでアンタたち、ストーカーみたいネェ!」

「言わせておけばッ!」

 結菜はキレて、仁美さんに掴みかかった。

 互いに掴み合いのケンカを始めた2人。

 激しいケンカになっちゃった。

 私や真澄さんが止めに入るけど、ケンカは治まらない。

 何と、仁美さんは私たちを払い除け、結菜を力ずくで投げ飛ばした。

 仁美さんがこんなにケンカ強いとは驚きだ。

 でも何だか、異様な気がする。

 仁美さんは近くに置いてあったゴルフクラブを手にすると、杏里に襲いかかった。

 クラブで杏里をメッタ打ちする仁美さん。

 杏里は両手で身を守るけど、仁美さんの殴打は続く。

 真澄さんは我慢出来なくなり、仁美さんからクラブを取り上げた。

「イイ加減にしろバカ野郎ォッ!!」と、真澄さんは仁美さんの頬をひっぱたいた。

「お父さん…」

 頬を手で押さえたまま、仁美さんは呆然。

 ハッと我に返ったのかな?

「いったいどうしたんだお前はッ!? 目を覚ませェッ!」

 今までにない強い口調で真澄さんは仁美さんに声をかける。

 仁美さんは興奮したまま部屋を飛び出した。

「杏里ッ!」

「お姉ちゃん!」

 歩美さんが追いかけて行った。

 結菜は杏里の傍に駆け寄った。

 杏里は座敷の安楽椅子に腰掛けて、苦しそうな表情している。

 腕はアザだらけで無残な姿になっちゃって。

 私はもう、我慢出来なくなった。


心霊ファイル…怨みの最初へ 心霊ファイル…怨み 11 心霊ファイル…怨み 13 心霊ファイル…怨みの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前