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『感覚』
【青春 恋愛小説】

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『感覚』-2

休み時間、由奈が心配そうにあたしのところにきた。
『…大丈夫??…浩文…ねぇ。やっぱりあのこと…でてくる??』
『…まぁね。でも…しかたないよ。』
名前は1文字違い。…でも雰囲気が…にている。

これ以上…近づいては…いけない。直感であたしはそう思った。

菅野くんは昼休みにはみんなに囲まれて質問責めだった。
『うわぁ…すごい。』
あたしと由奈はちょっとびっくりした。うちのクラスがここまでもりあがるとは…。
『あたし委員会あるから食べててね。』
と由奈は委員会へいった。

いつも1人のときは今は使われていない特別棟で食べることにしている。
階段に座り、食べ始めた。
来年にここは取り壊し決定とか。結構好きな場所だったのになぁ。

ぼーっとしていると、ケータイが鳴った。
『マナーかけてなかった…。』
それは同窓会をするからこないかというメールだった。
『いくわけねぇだろ…。』

気分が重い。午後の授業ふけてしまうかなぁ…。
『…ねぇ。』
ちょこんとあたしの隣に座っていた…こいつは…。
『…なに。菅野くん。』
『同じクラスの人だよね。』
『そうだけど。』
『…授業は??』
『ふける。』
気まずい会話。ぎこちない。
『ー…俺のこと嫌いでしょ??』
『…は??』
いきなりいわれてびっくりした…。
『嫌いじゃないけど…』
嫌いじゃないけど苦手だ。
『んじゃ俺もふける。』
『転校生が初日からさぼったらまずいでしょ。』
早くいなくなってほしい…。
『…俺、あんたの名前しらない。』
『…しらなくてもいきていけるでしょ。』
冷たく言い払うあたしに、彼は、
『へるもんじゃないじゃん。』
といった。

『…佐藤美波。』
なぜだか知らないけど…名前をいってしまった。
『美波…。うし。みなみんで。』
『は!?きも。』
『ひでー(泣)だからおれのことは浩文で。』
『…そのうちね。』
ここでいえること。こいつはそっくりだ。顔はそこまでにてない。けど…雰囲気や、しゃべり方…そっくりだ。

放課後。
あたしは寺にきた。
ある墓の前で座り、呟いた。
『…ねぇ。昭文。あなた双子なんていたっけ??…きいたことないよ。』
しゃべるうちに涙があふれてきた。
『…先にいくなんて反則だよぉ…。』

…3年前。あたしと昭文はおんなじクラスで席替えで初めて隣の席になり、しゃべるようになった。
…ある日。
『なぁ、みなみん。』
『んはいらないし(汗)』
『んじゃ美波。』
『なぁに??』

彼はごほんと1つ咳払いをしてあたしにいった。
『…好きー…になりました。』
頭は真っ白だったけど…答えは決まっていた。
『…あたしも…好きー…になりました。』
『いま好きになったみたい(笑)』
と笑いあいながら…あたしたちはつきあうことになりました。
1回目のデート。初めてのキス…いろいろ彼のことを知っていった。


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