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Lesson xxx
【学園物 恋愛小説】

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Lesson xxx U-1

補習のおかげで勉強の方の心配はなくなった私。

気持ちもすっかり軽くなって退屈でつまらなかった学校も今では結構楽しい。

楽しい理由の大半が榊先生にあるんだけどね。

さすがに付き合ってるのがバレるとマズイから公然と仲良くする訳にもいかないけれど、その分お母さんが留守中に先生の家で過ごす時間を大切に思ってる。

この前も先生の家で甘い時間を過ごして幸福感でいっぱい。

こんな日々がずっと続いて、いつか先生とホントに暮らす時が来るのかな、なんて思ってる私はちょっと気が早いかな。





「今朝の連絡事項は…。古典の石川先生が産休に入ったので今日から代わりの講師の先生が来る。新しい先生だからって、お前ら苛めんなよ」

朝のホームルームで先生が冗談混じりでみんなへ伝える。

興味ないから先生の話といえど聞き流していたら珍しく先生と目が合った。

偶然というよりは故意に私を見つめているよう……?

どうしたんだろう?

学校では不審に思われないよう必要以上に関わらないようにしてるのに。

ヘンだと思いつつ私は視線を外した。





「今日から古典を担当する南方です。よろしくね」

教室に入って来た先生に教室はどよめいた。

一言で言うなら可愛い。

顎のラインで軽くカールしてる少し茶色い髪は艶やかで小柄な先生に似合ってる。

体の小ささに釣り合うような小顔にはバランスよく目鼻が配置されてて、しかもそれは知性を醸し出している。

男子なんかは目を丸くして見惚れてるぐらいだ。

まぁそれはわからなくもないよね。

教室の騒めきをよそに南方先生はテキパキと授業を進める。

講師だからきっとあちこちの学校に派遣されててこういうのには慣れてるんだろう。

見かけによらずやり手の先生なのかもしれない。





今週はお母さんがいて先生んちに泊まれないなぁ。

先生が帰ってくるのを待っててもいいんだけど遅くなるとマズイし。

いくら楽天的なお母さんでも娘が担任と付き合ってるなんて知ったら学校に乗り込むかもしれない。


そんな事をぼんやり考えてると当の本人が廊下の向こうから歩いてくる。


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