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傾城のごとく〜a Children's story〜
【家族 その他小説】

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傾城のごとく〜a Children's story〜-1

 あるところにある小さなお家。

 お家には、おばあさんと1ぴきの白い猫が住んでいました。

 おばあさんはあみ物をするのが大好きで、猫はそんなおばあさんのそばでねるのが大好きでした。

 今、おばあさんはセーターをあんでいます。

 おばあさんには、大きくなった息子さんと息子さんのお嫁さん、男の子ひとり女の子ふたりのお孫さんが遠くに住んでいます。

 もうすぐ冬です。おばあさんは5人にセーターを届けたいと、せっせとあみ続けてました。




 そんなある日のこと。おばあさんがいつものように座イスにこしかけてあみ物をしていると、いつもは眠っている白い猫がむっくりと目をさましました。

 白い猫は大きなあくびをすると、まえ足をいっぱいに伸ばしています。

 おばあさんは、そんなことも気づかずにあみ物をつづけています。

 すると、毛糸がひっかかって動かなくなりました。おばあさんはふしぎに思い、手を止めて毛糸の方を見ました。

 すると、白い猫が毛糸の玉をころころと転がして遊んでいるではないですか。

「これ、ミーちゃん。だめだよ」

 おばあさんは、あみかけのセーターをおいて、ミーちゃんと呼ぶ猫のそばに近よって行きます。

 ミーちゃんは楽しそうに毛糸の玉を転がして、とうとうお家の外にとび出してしまいました。

「だめだよ。ミーちゃん!帰っておいでよ」

 おばあさんは、いっしょうけんめいにミーちゃんを追いかけて行きます。

 でも、ミーちゃんはどんどん、どんどん、おばあさんからはなれてしまい、とうとう見えなくなってしまいました。

「こまったねえ。いつもはおとなしいコなのに」

 困ったおばあさん。道には1本の毛糸が先のほうまでつづいています。

 おばあさんは毛糸のつづく道をあるいて行くことにしました。

「でも、こんなに長かったかねえ」

 毛糸は、ずっとずっと先までつづいています。

 どんどんあるいて行くうちに、道のまわりに並んでいるお家が遠くになってきました。

「あれ?近くにこんなところがあったのかねえ」

 あるいているうちに、ふしぎなところに出て来ました。

 そこは森で、大きな木がたくさん立っていました。

「いやだねえ、こんなところ」

 森にはお日さまの光が入ってきません。でも、毛糸はずっと先につづいています。

 おばあさんは、おっかなびっくり、先へとすすんで行きました。


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