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「午後の人妻 童貞嫐り」
【熟女/人妻 官能小説】

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「午後の人妻 童貞嫐りE」-5

先を行く美少年は、店の表に停めてある自転車に向かっていた。

彼は壁際に停めた自転車には、
いち早く辿(たど)りついたものの、
鍵を外すのに手間取った。
逃走用の自転車に鍵をかけておくなど、
やはり犯罪は初心者のようだ。

少年が鍵を外そうと、もどかしげにしっているところに、由子は難なく追いついていた。

そして、その美少年の腕を取り押さえていた。


「ちょっと待って……
そのスポーツバッグに隠したものを、見せてちょうだい」

由子は緊張で息が上がったようになった口から、
必死に声を絞り出すようにして言った。

犯罪の現場を見咎(みとが)められて、
この年頃の少年というのは
暴力的になって反抗してくることも考えられた。
それで由子はやや腰を引き気味にして、
及び腰の恰好であった。


だが、
美少年には反抗のそぶりもない。
彼は美形の顔を悲痛なまでに歪めると、
それを真っ赤に染めるばかりだった。

「ね、早くバッグを開けて見せなさい。
あなたが開けて見せないんなら、私が開けるわよ」

由子は少し高飛車になって言った。

少年が抵抗するそぶりをみせないと分かると、
過度な緊張が取れて精神的に余裕ができたからだ。

その難詰(なんきつ)に少年は紅潮した顔を俯(うつむ)けて、じっと動かないでいる。

「じゃあ、私が開けさせてもらうわね」

由子は少年が脇に挟んでいたスポーツバッグを引き抜くと、
そのファスナーを開いた。
バッグの中には紺色の体育着を丸めたのといっしょに、
2冊の新品の雑誌が入っていた。

いずれも成人指定のグラビア雑誌で、
由子などまともに目をやれない類のいかがわしいものだ。
その2冊をバッグから引き出した。

「この2冊ともレジを通してないでしょう?
あなた高校生?
だったら、万引きは立派な犯罪だってことを知っているわよね?」

由子はそう言いながら、
その2冊を俯いている彼の顔の前に突きつけてやった。



少年は小さく呻くような声をあげながら、
肩を小刻みに震わせはじめた。
この年頃の少年にとっては、
万引きしたものがものだけに、
耐えがたい屈辱と羞恥に襲われているようだ。

そんな彼の様子を見ながら、
由子は自分が圧倒的に有利な立場にあって、
彼の生殺与奪(せいさつよだつ)の権利を握っていることに気づいた。


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