My heart is in your hand.-5
「んんんっ…！！」
ぬるりとした感触が、由宇の指に伝わった。
すべて指が埋まり切ると、由宇は思わず文恵の方に倒れこみ、キスをする。
文恵は唇と、敏感な部分を指で塞がれて、何も考えられなくなっていた。
無我夢中で文恵の唇の中を動く、由宇の舌。
そして、文恵の中を犯す由宇の指。
唇の方から聞こえてくるのか、下半身の方から聞こえてくるのかわからない、自分の体から発せられる水音。
文恵は快感に耐えるようにして、必死で由宇の体にしがみつく。
しばらくの間誰にも触れさせなかった、きついその中にもう１本指が増やされるのが文恵にはわかった。
無理やりそれを押し広げていく由宇の指。
そして由宇の親指は、クレバスの上の部分にある突起に触れる。
その瞬間、ビクン！ と文恵の体が弓なりに反った。
きゅうっと由宇の指を締め付けていく、文恵の体。
その締め付けを感じて由宇は唇を離すと、激しく指を動かしていく。
「中平君、あ、嫌…！！」
中指と薬指を動かしつつ、体液でぐしょぐしょになった突起にも親指を強く押し当てる由宇。
「ああ、お願い、やめて！！ 中平君っ…あああああっ！！！」
びくん、びくん…と文恵の体中が震える。
もう、何年間も他人から与えられることのなかった絶頂。
久しぶりの感覚に体がついていかず、文恵の目はうつろだ。
そんな文恵を見つめながら由宇がゆっくりと指を抜くと、とろりと水飴のような体液が流れだす。
「はぁ…はぁ…中平君…」
文恵は、自分の体液で汚れた由宇の手を掴む。
思わず由宇は体をこわばらせたが、文恵はその手を自分の口元まで持ってくると、いやらしく舐めだしたのだ。
「中平君…。あたし…中平君が欲しい…。こんなことされたら、我慢できないの…」
とろん、とした目つきで由宇を誘う文恵の目。
長年抑え続けてきた文恵の性欲が、由宇の手によって芽生えさせられた瞬間だった。
「きて、中平君…」
文恵はそっと由宇の股間に手を這わす。
身に着けているハーフパンツ越しでも感じ取れる、由宇の熱。
由宇の形にそって指を這わすと、由宇も我慢ができなさそうに、まだ文恵が身に着けているタイトスカートのホックを強引に外した。
文恵のスカートを脱がせると、由宇は膝立ちになりハーフパンツとトランクスを同時に下ろすと自分の体を近付ける。
「はぅ…んんんっ…」
ゆっくりと腰を推し進めていくが、しばらくぶりの男性器だからだろうか、とても文恵の中はきつかった。
「大丈夫ですか…？ すごくきつい…」
「大丈夫…、すごく気持ちいいの…。だからお願い…突いて…」
全部埋まり切ると、文恵がそう言いながら由宇の体を抱きしめる。
そんなことを言われて、そんな風に抱き締められて。
由宇の体はもう我慢の限界だった。