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Friends
【青春 恋愛小説】

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Friends-3

「んっもう朝か」
布団から上半身を起こし、のびをする。どうやらあのまま朝まで眠っちまったみたいだ。
「腹減った」
思い出したが昨日は夜飯食ってねぇし風呂も入ってない。よく自分を見るとユニホームのままだ。
「風呂入ろ」
頭を掻きながら立ち上がる。
部屋を出て二階の俺の部屋から一階の風呂へ向かう。
「ふわぁぁぁ」
大きなあくびをしながら階段を下りる。
「ょう弟よ」
階段を下りると廊下には星(あかり)姉ちゃんが制服姿で居た。
 姉ちゃんは高校2年生でソフトボール部でピッチャーをやっている。俺が野球を始めたのもこの姉ちゃんが居たからだ。
「あっ姉ちゃんおはよう」
姉ちゃんはご自慢の腰まである髪をゴムで束ねている途中のようだ。
「朝からお前は元気だなまったく」
髪を束ね終えて、腰に手を当てて俺の体をニヤニヤしながら見ている。
「なんだよ姉ちゃんニヤニヤして」
ユニホームだからかな?だが姉ちゃんの視線が俺の股間に集中してるような…
「まだ気付かんのな?」
俺は股間を見てみる。
「元気だな弟よ。姉は嬉しい限りだ」
かっかっかと笑いながらリビングに消えてゆく姉ちゃん。
「わっわっわっ」
俺は慌てながら股間を抑える。
 これだから、男は困る…
前かがみになりながら風呂へ向かう。
「まったく姉ちゃんは」
脱衣所に駆け込みドアを閉める。気恥ずかしさに顔は真っ赤になっていた。
「まったく頼むぜ息子よ」
俺は両手を腰に当ててクローン省吾を見据えながら溜め息をついた。
「はぁ〜」
ユニホームを脱いで風呂場に入る。浴槽の中にはお湯が入ってなかったので、仕方なくシャワーを出す。
シャワーを浴びて頭と体を洗う。
「あーっさっぱりした」
 風呂から上がりタオルで体を拭く。ここでふと、脱衣所の鏡に映った自分が気になった。俺はタオルを投げ飛ばし鏡に向けてマッスルポーズをとる。
「パーフェクトボディ! ハハッ!」
その時、後ろからパシャっと言う音がした。
もしやと思い、おそるおそる後ろを振り替える。
「ねっ、姉ちゃん!」
後ろにはカメラを構えて笑っている姉ちゃんが居た。
「おおっと何でこんな所にカメラが!」
「わざとらしいんだよ!」
「はいっチーズ!」
この言葉に俺は反射的にピースをしてしまった…全裸で。
「…売り上げの三割は貴様にくれてやる」
去りぎわに大変な事を言わなかったか姉ちゃん?
「ちょ! おいっ!」
俺の静止を振り切って姉ちゃんは脱衣所から出ていった。
全裸のまま呆然とする俺。
ハッと我に帰る。
「誰かに売るのか?」
誰に売るんだ?
「いやっ! 何で売るんだ! っうか何で撮ってんだ!」
くそっ! だが仕方ない…まぁあの写真が公の場に発表されない事を祈ろう。
「…服着よ」
籠の中に入っている服を着て、脱衣所を出る。
「さて飯食べるか」
リビングに行ってみると母さんがキッチンで料理を作っていた。
「おはよう」
母さんは俺に気付くと一旦料理の手を休めて、俺に話し掛けてきた。
「あんた、昨日の夜はどうしたのよ」
「いやっきの」
「まったく食べないなら食べないってよね」
「うんわかっ」
「あっそうそう昨日の試合は勝てたの?」
「あぁかっ」
「ところで――」
「はいっストップ!」
母さんは基本的に人の話を聞きません。
「ご飯を作ってください」
母さんは喋り足りないようだが渋々料理に戻った。
まったく話し始めたから止められない止まらないかよ。どこのお菓子だ家の母さんは。


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