想-white&black-③-7
「ひ……っ」
指先が上下に往復する。
その度にくちゅ、くちゅっという濡れた音が耳に入ってくる。
「何だ。あれくらいでこんなにびしょびしょに濡らしているのか。すっかり準備万端って感じだな」
「う、嘘よっ」
そうは言ってみたものの、自分が蜜を溢れ出していることは否定できない事実だった。
実際往復を繰り返す指は蜜の滑りを借りて花芯をなぶり始めていた。
擦れる感覚に否応なく腰が揺れてしまう。
するとふと太ももにかかってた重みがなくなり軽くなる。
だが次の瞬間目にしたのは信じられない光景だった。
両脚の間に楓さんの顔がある。
「ちょ……、何す……っ」
「黙って啼いていろ」
言うなり、楓さんは花芯を舌で舐め始めていた。
熱い舌の感触が身体で一番敏感で繊細な場所を犯していく。
「―――あ……っ」
思わず息を詰まらせ、喘ぎにも似た声をもらす。
脚を必死に閉じようとするけれど、間に楓さんの身体があってできなかった。
「んっ、んぁっ……ああっ……」
花弁を一枚ずつ丁寧に舐めながら、花芯を舌先でつついては転がす。
決して優しく愛おしむような愛撫ではなく、自分のやり方を刻み込んでくるようだった。
「はっ、あぁ……っ……、ダメ、ほんとに……それ以上……は……。ああぁぁっ」
いくら言葉で言っても楓さんがやめるはずもなく、それどころかますます深い刺激を与えてくる。
すっかり剥き出しになった花芯に吸い付いたかと思うと、そのまま舌で転がし始めたせいで一際高い嬌声をあげていた。
「随分といい声になってきたじゃないか。お前、エロいよ」
「な……っ!」
「信じられないか？ だがこれが俺の与える快楽にお前が出した答えだろう」
楓さんは口を離すとそれまで弄んでいた部分を指で掬って目の前に見せつけるように突き出してきた。
長い指は私の蜜が絡み付き妖しく濡らしている。
「や……っ、そんなの見たくない」
認めたくなくて目を瞑り顔を背けたが、先程の長い指が焼き付けられて思い出してしまう。
恥ずかしくて悔しくてたまらない。
だが一番嫌だったのは、無理矢理与えられる刺激に反応してしまう自分だった。
濡れた睫毛の先の雫が震える。