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fantasy ability
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reality ability‐第11話‐終わりなき絶望、始まりなき希望‥‥‐-2

「‥‥“真総の魔眼”?何をする気?」

晴那はまた不思議に思った。さっきからの彼は変に思っていた。彼女が知っているのだろう統神 皇希はそんな事をしないという事を。
統神 皇希は統神 皇希でその目で下の方向をキョロキョロをしている。

「‥‥‥。少しだが、“奴とアイツら”の目的の手伝いだ。‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥居た。」

統神 皇希はそう言うと部屋に戻り、晴那に長々と告げる。片腕は扉の取っ手を掴んでいる。

「‥俺のこの行動も解る。奴はまだ弱いし、迷っている。あれは今の2割の力で戦っている。“真の力の使い方”を知っているからな。多少だが力を抜いても平気だろう。‥‥お前も迷っているなら聞く時に決めろ。そうすれば、奴が助けてくれる。‥‥俺も助けてもらったしたな。その借りを返しているだけだ。じゃあな。」

統神 皇希は扉を開けて姿を消した。晴那は彼の言葉を受け止めて考え始める。その部屋には扉の音がよく響いた。



‐数分後、天命城の近くにある裏通り‐

裏道なので当然薄暗かった。今、1人の女性が歩いている。その女性は不意に声を掛けられる。

「‥待て!‥傍観者のままでいるつもりか?」

声の主は統神 皇希。声を掛けられた女性は何処にでも居そうな普通の人間の女性だった。まぁ、そうじゃないかもしれないが‥‥。
振り向いた女性は困惑の表情だ。当然だ。いきなりそんな言葉を掛けられても普通にそうなる。例え、統神 皇希の読みが当たっていたとしても。

「あの‥‥意味が解らないのですが?」

当たり前のようにこの言葉が返ってくる。だが、統神 皇希はイメージマテリアライズを出した。
その剣は今の皇希のと比べると先端にいくにつれ狭くなっている。それ以外は似ている。まるで進化したようだ。

「悪いが手加減はなしだ。‥‥勝てる事は出来ないだろうけどな。」

統神 皇希の表情は余裕もなければ危機感すらない。‥‥全力のようだし、女性は自分を殺す事をしないだろうと確信していた。

「‥‥‥‥ふぅ。よく解ったわね?私がここにいるって。」

女性は観念したのか、雰囲気をガラリと変えて言い放った。その雰囲気は周りの空気すら変えた。陽当たりが良くないせいではない。更に冷えたように彼は感じた。
統神 皇希の右腕は少し震えていた。それは寒さのせいではない。彼女の雰囲気に対しての怯えだった。統神 皇希は仕方なく両手で剣を持つ。

「‥あら?弱気ね?まぁ、貴方では私の相手にはならないしね。‥‥全世界ランクって知ってるよね?」

女性は笑顔だった。余裕なのか、単なる無邪気なのか、はたまたそういった性格なのかは知らない。

「‥‥知ってる。」

統神 皇希は渋々答えた。だが、構えには緩みがなかった。


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