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冷たい指・女教師小泉怜香
【痴漢/痴女 官能小説】

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冷たい指・女教師小泉怜香 A-8

「………ああっ……ああっ……ああっ!……」

目の前で汗ばんでいく亮の胸板。

私を見下ろす切なげな視線はほんの少し焦点があっていなくて―――まるで私に心の奥を覗かれることを強く拒んでいるように見えた。

「……ああっ……あ……んああっ!」

冷めた視線とは裏腹に、私を突き上げる亮の動きはだんだんと激しさを増していく。

頭がからっぽになるくらい身体全体を激しく揺さぶられながら、私はその快楽に没頭していた。

「……あ……ああっ……も……イ…イくっ……イっちゃうっ!」

「俺も…っ……イくっ……」


亮の口からが絞り出すようなうめき声が漏れ、私の中で熱い肉塊が大きく膨脹したかと思うと、次の瞬間温かいものが私の中に放たれた。


びくんびくんと痙攣する陰茎が、私の内側に何度も心地よい余韻をくれる。


ゴム越しに受け止めた亮の精液は、何故かひどく神聖なもののように感じられた。





気がつけば窓の外はすっかり日が落ちて暗くなっている。

達した後もしばらく、小さなベットの上で私たちは窮屈に身を寄せ合っていた。

「……まだ痴漢されたいと思う?」

亮が私の髪を触りながら聞いた。

あの冴えない痴漢男の乱暴な愛撫を思い出し、私は思わず身震いする。

「もう絶対やだ……」
本気でそう思った。


明日からは、もう絶対に自分から痴漢されたいとは思わないだろうし、されそうになっても拒絶出来る気がする。


まるで魔法にかかったみたいに、私の中で何かが大きく変化していた。


「消毒――成功」
満足気にニッと笑う亮。


その悪戯っ子のような笑顔は、紛れも無く17歳の青年のもので―――私は改めて自分の立場を思い出し、切ない気分になった。


亮――あなたにとって
セックスって何……?



塒(ねぐら)を失ったカラスのように、私の心は永遠に夜空をさまよっていくような気がした。





END


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