投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

僕らの関係 プロローグ きっかけ
【学園物 官能小説】

僕らの関係 プロローグ きっかけの最初へ 僕らの関係 プロローグ きっかけ 92 僕らの関係 プロローグ きっかけ 94 僕らの関係 プロローグ きっかけの最後へ

僕らの関係 最終話 いつも隣に……。-8

「あはは……あはははは……あーおかしい」

 涙が止まると、乾いた笑いが響いた。彼女を見る三人の顔はどれも複雑で、恋敵である里奈ですら、同情の眼差しを向けている。

「幸太ちゃん、誰でもいいの?」

「ちがうよ……僕は……」

「何が違うの? 里奈ともセックスして、恵ともしたんでしょ? あの美雪って人は? やらせてもらえなかったの? 残念ね。あんたみたいの好きなヘンタイなのに
さ」

「由香、落ち着けよ……」

「なによ、あんただって哂ってるんでしょ? あたしのこと! 処女捨てるのに幸太ちゃん使ったの? 彼氏はどうしたのよ? そいつと寝なさいよ!」

 宥めようとする恵にも怯むことなく噛み付く由香。普段溜め込んでいる気持ちが爆発したらしく、その勢いに圧倒される。

「ね、里奈はどうだった? 幸太ちゃんの初めてもらったんでしょ? あんあんいいながらしたの? それとも痛かった? 参考にしたいから教えてよ」

「ユカリン……」

「何がユカリンよ。あんたさ、電話ではあたしのこと由香って言ったでしょ? なんで? 処女だから? 下に見てるんだよね? 馬鹿にして!」

 グラスを叩きつける手に思った以上に力が入り、ミシリと皹が入る。そして、割れた。

「由香ちゃん!」

 テーブルの上に敷かれたクロスに赤いシミが出来る。幸太はふらつきながらも手ぬぐいでそれを拭おうとする。

「触らないで! もう幸太ちゃんなんて嫌い! だいっきらい! あっちいってよ!」

「だって、手、ダメだよ手当てしないと」

「自分で出来るわよ、これぐらい! さっさと出て行ってよ、ここは私の家よ!」

「一人になんか出来ないよ」

 腕を掴む幸太を乱暴に押し返す。彼は里奈に抱きかかえられるようになり、さらに彼女をイラつかせる。

「私は出来るわよ! あんたみたいに射精したら泣いちゃうガキ、いらないもん!」

「由香、お前少し言いすぎだぞ! いくらなんでも……」

「は、何よ。出て行かないの。わかったわよ、好きにすれば? ここで三人でしっぽりすればいいわ! なんならゴムも貸し出しましょうか? それともナマでするの?
 そうよね、そのほうが気持ちいいんでしょ!」

 六つの視線に耐えられなくなった由香は、踵を返すと居間の扉を乱暴に開け、階段を駆け足で登る。

 残された三人は、ただひたすら重いため息をついていた。


僕らの関係 プロローグ きっかけの最初へ 僕らの関係 プロローグ きっかけ 92 僕らの関係 プロローグ きっかけ 94 僕らの関係 プロローグ きっかけの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前