古からの守り-4
「さてとここらでおさらばだな?」
「な〜に言っちゃってるのだか…」
娘はニンマリした顔をこちらに向ける。
「おいおい…城の中に住んでるのか?」
「今に分かるわよ…」
そう言うとフードを取る。
フードを被ってよく分からなかった髪は金髪で長くさらりと伸びていて、顔の肌は透き通ったぐらいに綺麗だった。
その娘は右側の門番に無言で歩み寄ったのだった。
「ん?なんだ貴様は!?」
「ほう…私を知らんとは…新入か?」
「ん?まぁそうだが?」
首を傾ける門番に、左側の門番が歩み寄って来たのだった。
その門番は娘の顔を見るなり首を傾ける門番に耳打ちをしたのだった。
何を聞いているのかは知らないがそいつの顔は段々と青ざめていくように感じた。
そして膝を着いて一言こう言ったのだった。
「「お帰りなさいませ。姫様」」
「うむ…」
我が耳を疑った。
街娘だと思っていた人間…それは…
「私の名はレミナ・ナルベルト。あんたの護衛する大切な人よ」
彼女は振り返り俺にそう告げた。
これが俺とこの生意気な姫の出会いだった。