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僕らの関係 プロローグ きっかけ
【学園物 官能小説】

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僕らの関係 学園祭-9

 幸太は半ば倒れこむように彼女に身体を重ねる。淫液を溢す陰茎の先端が太腿に触れ、その冷たさに背筋を伸ばす由香。

 ここ最近観察して気付いたこと。幸太は絶頂を迎えるとき、犬のような呼吸になる。今もまさにそんな状況。もしかしたら性交を想像しただけで射精してしまうのでは無いだろうか?

「コータ! いるかー」

「おーい、由香! コウ!」

 廊下から二人を呼ぶ声にはっとなり、二人は身体を離す。幸太がズボンを直すと同時にドアがガラガラと音を立てる。

「お、なんだいるじゃん。帰ったかと思ったよ」

「な、なに? なんかよう?」

 さっきまで部活の出し物の手伝いをしていたのだろうか、二人はジャージ姿だった。

「なんかようなんて冷たすぎー! つか、二人こそ教室暗くして何してたー?」

 暗い部屋の中央で、キャンドルのみの明かりで二人きり。何も無いというにはあまりにも出来すぎた状況に、里奈はいやらしいく目を細める。

「ちょっと、リハーサル? みたいなの」

「それなんだけどさ、今からクッキーの材料買いに行こうと思ってたんだけど、お金ないんだよねー。それで予算から出してもらいたいなーってね」

「それはダメよ。里奈は実行委員じゃないんだから」

「うん、だから二人も一緒に来てよ」

「え、今から?」

「だって、今からじゃないと間に合わないよ?」

 既に今週土曜に控えているというのに今から材料集めなどと、のん気な話だが「用意しておくと手作りの雰囲気が薄れる」と、里奈は先送りにしていたらしい。

「しょうがないわね……、でも今開いてる店あるかしら?」

「うん、近くの業務スーパーに電話したら待っててくれるってさ」

 携帯電話をストラップでくるくる回す里奈は得意顔。最近は近隣の高校や大学も文化祭のシーズンで、多少の無理も聞いてくれるらしい。

「だからさ、急いでいかないと」

「だって、片付けしないと」

「そんなの明日の朝でいいよ。待たせても悪いし、さっさと行こうぜ」

 恵は二人の鞄を持つと、さっさと教室を出てしまう。

「どうしよ、由香ちゃん」

 ポケットにねじ込んだ人肌の布を見ながら呟く幸太だが、二人の目を欺いてパンツをはく事など不可能。せめて先に行ってくれれば誤魔化しようもあるが、里奈は人
懐っこそうな瞳で二人を見ている。

「どうしようもなにも、行くしかないでしょ」

 そう言うと由香はスタスタと教室を出る。
 翻るスカートでいつショーツを履いていないことがばれてしまわないかとひやひやする幸太だが、真面目な丈のスカートはガードが固く、どこか期待する気持ちをしっかりと裏切ってくれた。


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