投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

Summer〜君がくれたもの〜
【青春 恋愛小説】

Summer〜君がくれたもの〜の最初へ Summer〜君がくれたもの〜 5 Summer〜君がくれたもの〜 7 Summer〜君がくれたもの〜の最後へ

Summer〜君がくれたもの〜[咲弥編]-3

『Replay』
 俺はまた前の生活に戻り初めていた。でも、学校にはあまり行かなくなった。家にもあまり居なくなった。涼しくなり始めたことも手伝って、遊び惚けていた。ゲーセン行ったり、駅でたむろったり。たまには部活にも行き始めていた。玲子(母親)は、そんな俺をむしろけしかけていたのかもしれない。何も言われることはなかったし。髪の色も変わった。おかげで良く、生徒指導に呼び出されるようになった。(大抵学校にいないから関係ないけど)。俺の生活は、変わり初めていた。



 そんな時、俺は久しぶりに学校に行った。十月も半ばを過ぎ、みんなもそろそろ期末へ向けての勉強を開始し始めているころだった。でも俺にはそんなことは関係なかった。興味もなかった。三時間目まで、なんとなく授業を受けていたが、そこからまた一人屋上に上がった。

 前に和輝と話してから。俺は屋上が好きになった。というか、あんな空間が好きだった。「和輝と」というのはネックだったが。そこは少し肌に冷たい感触はあるが、ずっと居られない程じゃない。

 俺はボーっと町並みを見ていた。もう陽射しもそんなに強くはない。見慣れた町並み。その中に面白いものを見つけた。『射的場』と大々的に書いてある。

悠木「んだあれ?」

俺は非常に興味をそそられた。なぜだか知らないが。前ならこんなものに興味を持つことはなかったのに。もう屋上にはいられなくなっていた。



 昼時で、活気のない商店街。元々賑やかな所ではないが、ここまで寂しいとこちらの気分も沈んでしまう。ここに来るのはひどく久しぶりだ。そして、一人で来るなんて数えるほど。いや、全く一人というのはなかったかもしれない。そんな見慣れない商店街の一角。一つだけ場違いな感じさえする建物がたっていた。

 俺はなんのためらいもなく自動ドアをくぐり抜けた。というか、ここまで来てためらうことなんてなかった。しかしそこは非常に普通な感じだった。多少の期待はすぐに打ち壊された。多数の高校の制服と私服の学生(らしき人)が大勢たむろしていた。本当に『射的場』であった。よく夜店にあるやつである。。一発200〜3000円。景品はおなじみのようなものから、ゲーム、ブランドもの。様々であった。その一角にはカフェのようなものまである。

悠木「んか・・・。場違いだな。俺」

 そう。別に射的をするつもりのない俺は、テーブルでドリンクをやっつけるくらいしかすることがない。そんなことをしにくる場所じゃないんだ。ここは。ていうか、なんでこんなとこ来たんだろうな。

※「やったぁぁ!」

女の子の声だ。ここの客層の大半は学生で、その中でも主にアベックや女の子達が多いっぽかった。

悠木「盛り上がってるねぇ」

 しばらく経って、大きな歓声がわいた。どうやら、大物の景品が当たったらしかった。店員が鐘をならしている。

※「咲弥!もう一回やって。もう一回。今度は私の」

※「咲弥。私のも」

※「わたったから、お金」

なにげなく視線を向けると、俺は瞳を奪われた。銃を手に前のめりになる女の子。可愛いかった。金髪の、横で二つにわかれている長い髪。隣町の女子校の制服。なにより、その表情は輝いて見えた。そして、どこか。どこか、その生き生きした表情が亜季と被っていたのかもしれない。

 また立て続けに大物を当てた彼女は結局、店長に呼ばれたらしかった。そしてその連れ達共々、いつの間にかいなくなっていた。

 俺は、しばらくそこで時間を潰した。夕暮れ、そして日暮れ。この季節辺りはすぐに漆黒に包まれる。


Summer〜君がくれたもの〜の最初へ Summer〜君がくれたもの〜 5 Summer〜君がくれたもの〜 7 Summer〜君がくれたもの〜の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前