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未完成恋愛シンドローム
【同性愛♂ 官能小説】

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未完成恋愛シンドローム - 目覚め --2

「あ。起きた」
「起きたちゃうわボケ。・・・・なんやねんこんな朝早くから」
軽く眉間を指で押しながら聞いてみる。
「え?お迎え」
しれっと言われる。
「・・・・なんで?」
「え?だって、伊吹ちゃん登校拒否してたんでしょ?」
・・・・ヲイ。
「たかだか3日休んだだけで・・・」
まぁ、滅多に休まないしな。
「仮病で?」
・・・・・。
否定出来なくはないけど、実際に初日は腹壊してたし、昨日一昨日も熱あったんだが・・・。
「・・ん?」
「どしたの?」
なんとなく、嫌な予感が・・・。
「なあ」
「?」
キョトンとした顔をしている。
「お前にその情報仕込んだの、誰?」
「かーくん」
・・・。
「・・どしたの、頭抱えて?」
「あんのボケぇ・・・・」
「?」
「お前もお前で、カイトの言うこと信じんな和葉ぁ!!」
「伊吹ちゃん怒ったー」

― 未完成恋愛シンドローム ―

episode.3 ―目覚め―

名残惜しいけど、取り敢えずベッドから降りる。
「・・で?」
「?」
頭をポリポリと掻きながら、聞いてみる。
「なにしに来てん」
「だからお迎えだって」
・・・・。
忘れてた。
「まだ寝てる?」
「起きてる・・・」
あくびをしながら答える。
「着替えるから下降りといて」
「なんで?」
・・・・・。
「・・人の着替え見て楽しいか?」
「昔よく一緒にお風呂入ったじゃ」
「えーから出てけっ!!!」

・・・・。

「あふ・・」
取り敢えず和葉を部屋から叩き出し、半分寝ぼけ眼で着替えを始める。
「んー・・・」
寝間着代わりに着ているスウェットを脱ぎ、上半身裸になる。
「・・・」
よく見てみると、まだうっすらとコタローに吸われた痕が残っている。
「・・・・はぁ」
なにを考えてあんなことしたのかは判らない。けど、多分これであいつとの縁は切れるんだろう。
怒りもそうだけど、コタローがあんなことしたって言うのが、哀しかった。
「・・嫌だって言ったのに」
・・・。
凹んでてもしょうがない。
気を取り直して、クローゼットからYシャツを取り出す。
あんまり遅いと和葉がなんも考えずに部屋入って来そうな気がする。
―寒いし、カーディガンも着てくか・・。
『伊吹ちゃん、まだー?』
「部屋の外で待つなボケぇ!!」

・・・・・。


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