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仮面と黒猫の探し物
【ファンタジー その他小説】

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仮面と黒猫の探し物-2

荷馬車に乗せて貰えたのは幸運だったと思う。


自慢の毛並みが汚れずに済むし、雨風を凌げるし、何より疲れない。



でもこの退屈さってない。



ここ何日かは雨が降らなかったから道もぬかるんでいないし、荷馬車を引く馬も立派とは言い難いが、そこそこに力強い雄の馬である。


だから、『次の町』にはもっと早く着けると思っていた。



荷馬車に拾ってもらってから丸2日経つ。


たまには馬車の上でのんびりするのもいいね、と、呑気に欠伸をしていた旅の同行人は先ほどから隣で眠りこけていて、話し相手にもならない。



本日39回目の毛づくろい。


黒猫のナナは、退屈そうに平原を見つめている。


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