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僕とあたしの夏の事件慕?
【幼馴染 官能小説】

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僕とあたしの夏の事件慕? 第三話 「引っかかる部分?」-5

「納得いかないわ……」

「それはあたしも一緒! つか、すっごいむかついてる!」

「こうなったら意地でも真犯人を探してやるんだから!」

「梓さん、澪、二人とも落ち着いて……ッ! 痛いよ、澪」

「真琴、あたし達もいくわよ! このままじゃ腹の虫が収まらないもん」

 あたしは弱気な真琴のオシリを叩いて根性を入れる。っていうか、こういう時こそ男としてリードすべきじゃない? ホントにもう!

「澪まで……目的忘れたの?」

「「そんなの後でいい!」」

 あたしと梓に怒鳴られた真琴は小さく肩を竦めていた。

◆――葉月真琴――◆

 澪の話によると無くなった鍵は僕の部屋で見つかったらしい。
 その事実は見過ごすわけにもいかず、僕も手記の捜索は一時中断して鍵を盗んだ真犯人の捜査を行うことにした。

 とりあえず事件現場である真二さんの部屋に向かう。しかし、鍵が掛かっていて入れそうにない。当然か、仮にも被害者なんだし。

 次に向かったのは当主の間。椿さんはあまり犯人探しには乗り気ではないみたいだけど、強気な梓さんに言われると、部屋を開けてくれた。

「姉さん、昨日は何時ごろに寝たの?」

「そうねぇ、昨日は疲れていたし……すぐに寝ちゃって覚えてないわ」

 ウソだ! 椿さんは昨日の夜、蔵に向かい何処かへ消えた……。
 理恵さんのせいでその後はうやむやになってしまったけど、見間違いではない。

「……椿さん、愛美さんの鍵で部屋は開かないみたいですが、ベランダの方も開かないんですか?」

「ええ、当主の間は他の鍵で開かないよう、お父様が修理しましたから」

「試してないんですか?」

「真琴、アンタ愛美さんを疑っているの?」

「そういうわけじゃないよ。愛美さんの鍵を誰かが利用したかもしれないし」

「なるほどね。でも開かない鍵じゃいくらがんばっても無理なんだし、きっと他に方法があったんじゃないの?」

「例えばどんな?」

「そ、それは……」

 言葉に詰まり頭を抱える澪。代わりに梓さんが何かを思いついたらしく、手を叩く。


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