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電波天使と毒舌巫女の不可思議事件簿
【ファンタジー その他小説】

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電波天使と毒舌巫女の不可思議事件簿 ―争い編―-10

「な、にを」
「この〔現象〕は優人くん自身が起こしたものです。優人くんが望まない限り、アタシ達に〔現象〕を解くのは無理です」
 キッパリと、当たり前のことを当たり前だと言うように、少女は堂々と。
「ですが、〔現象〕はこのままでは肥大します。あのままではいずれ〔現象〕に優人くんも飲み込まれ、二度とあのビルから出られないでしょう」
「な、なにそれ……」
「優人くんをあそこから連れ出せるのは、お二人だけなんですよ。嘘偽りのない、争わない両親だけ」
 少女の言っていることの半分も理解できなかった。
 だが、最後の一言。

『嘘偽りのない、争わない両親だけ』

 先程の女のわけのわからないパフォーマンスのせいで頭の回転がままならない。
 だからその言葉はそのまま、頭に染み込まれていく。
「行きますか。迎えに」
 神主は当然のように車を用意していた。
 夫婦は槌の降ろしどころを失い、もやもやとしたものを抱えながらも、我が子を迎えに行く決意だけは。心に確実にあった。
 我が子を愛しているのは本当で、ただ少し間違えてしまった。
 間違いは今、正すべきなのかもしれない。今しか、もうチャンスはないのかもしれない。


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