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今夜、七星で Tsubaki's Time <COUNT1>
【OL/お姉さん 官能小説】

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今夜、七星で Tsubaki's Time <COUNT1>-1

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受信トレイ
DATE:20XX/10/10
FROM:町田先輩
SUB:無題
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今夜、11時頃椿の家に行くよ



小松崎椿(こまつざきつばき)、26歳。
あたしのもとに、そんなメールが届くのは毎週金曜。いつものことだ。

「椿〜、今日こそあたしに付き合ってくれんでしょうね?」

仕事を終えて、帰り支度をしているあたしに後ろから声をかけてきたのは、同僚の高梨樹里(たかなしじゅり)。

「え? あ、うん…」

思わずそう返事をして、携帯電話を閉じる。
メールの内容を見られたかと思って、ドキドキするあたし。

「11時までには帰らなきゃいけないけど…」

顔を真っ赤にしながら、樹里に小さな声で言う。
こんなことを言うのが嫌で、いつも断ってた、樹里の『金曜のお誘い』。
だけど。
町田先輩からもらったメールを思い出して、こっそりため息をついた。

あたしの世界は、町田先輩を中心に回っている気がする。金曜の夜は、自分の部屋で町田先輩を待つ。
でも、そんな生活も−−実は辛いかな、なんて。

「先に帰っちゃうけど…一緒に行ってもいい?」

「いいわよ。行こうよ」

樹里がにっこりと笑う。
あたしも、思わず笑う。新しい世界への期待…っていうのかな。

だけど…

この後に起こる出会いが、あたしを変えるなんてまさか想像もしなかった−−−−





『七つ目の星を見上げて』

Tsubaki's Time〈COUNT 1〉




樹里に誘われてやってきた、新宿3丁目。
10月の夜6時半頃、都会のコンクリートを吹き抜ける風は冷たいのに、こんなにもネオンは光っていて熱気すら感じさせるようだ。

あたしと樹里の勤めてる会社は池袋にあって、あたしの家は山手線で隣の駅の目白にある。
あたしは池袋・目白間を徒歩で通勤している。買い物なら池袋で済ますし、あまり新宿方面までは出てこない。
だから何だか新宿の空気が慣れなくて、きょろきょろと辺りを見回すあたし。

「ここ」

あたしたちの目の前にあるのは、新宿3丁目の雑居ビルの1階にある、「Bar 七星(シチセイ)」。
入ってみると、グランドピアノが二台も置いてあって、店内は意外と広い。


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