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G[M]
【サイコ その他小説】

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G[M]-6




『分かったか!今日は特に気合い入れてけ!!』
『ハイ!』
海斗は忍び足でゆっくりと近寄り、勝手に混ざり込んでいた。幸いばれずにはすんだが、いままで言っていたことが分からない。まぁ、誰かに聞けばいいとするか。
朝礼が終わってすぐに幸太の元へ駆け寄る。悪いな、といった風に聞き込むと、しょうがない、という風に教えてくれた。
『今日は何でも、あの一菱財閥の社長の家に奴が現れたらしい。普通、ああゆう金持ちの家庭はセキュリティ万全だから入ってこれるはずないんだけどな。何でも、その家がとてつもなく広くてある意味簡単に入れる場所でもあるらしいんだ。それか、そのアグリーがいかにも人間らしかったかのどちらかだな。』
幸太は遠くを見つめるようにして言った。
『いやでもさ、いくら人間ぽかったとしても人間とアグリーの見分けぐらいつくだろ。』
知るかよ、と言った風にため息をついてどこかへ行ってしまった。
おいっ、と声をかけたが、聞こえたか聞こえなかったかは別にして返事はしてこなかった。
〔出動隊掲示板〕に目をやると、「第一部隊、第三部隊出動要請」と書いてあった。海斗は第一部隊であったため、急いで支度をしなければいけなかった。
『やべぇ!』
ロッカーに向かって走り、他の隊員より遅れて着替え始めたせいで集合に遅れてしまった。横には幸太が並んでいた。そのとき、幸太のニヤついた目に宿っている意味がわからなかった。
『今日のアグリーは頭も良く、かつ凶暴である。油断しないように。』
『はい!』
『それから、絶対に一菱家の人々は決して死なせないように。』
『はい!!』
『第一部隊から車に乗り込め!』
『はい!!』
返事をした後六人、六人、計十二人の隊員が車に乗り込んだ。
以外と遠かったその家は何とも言えないでかさで、到底近づけないようなオーラが出ていた。この家には部屋がいくつあるんだろうか、と思ったほどだ。おそらくその場の誰もが思ったことであろう。
『並べ!!』
十二人の隊員はそれぞれ部隊別に並び、待機した。
『これからこの家に突入し、アグリーを捕獲する。』
むせたようにひとつ咳をしてから言った。
『まずは第三部隊が入り、中の人間を救出せよ。』
『はっ!!』
もう“はい”の“は”しか聞こえてこない。そんな気合いの入った第一部隊が元気よく突入し、銃声と叫び声が聞こえる中何とか人間を救出できた。
しかし、帰ってきたのは五人で一人足りなかった。その直後に叫び声ともう一つの気持ち悪いうめき声が聞こえてきた。やがてその叫び声は静まり、奇妙なうめき声だけが響いていた。
『井上!!』
一人の隊員が叫びながら中へ入っていこうとしたが、局長がそれを許しはしなかった。その隊員を平手打ちしたかと思うと、腹部を殴りその場に気絶させてしまった。
黙り込んだ隊員はそのままバタリと倒れ、目を閉じた。
『いいか、もうすでに一人の死傷者が出てる。これ以上死なれてほしくはない。しかし、オマエ達第一部隊なら大丈夫だろうと思う。必ずや中のアグリーを捕獲してくれ。』
局長のその言葉に誰もが無言で頷き、局長の合図と共に俺たちはその家、館へと入っていった。


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