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光の風
【ファンタジー 恋愛小説】

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光の風 〈回想篇〉中編-1

「永の力を見た。」



リュナの力を感じ、やっとリュナの所へ辿り着いたとき、彼女はロワーヌと戦い、彼女の手で終わりを迎えるところだった。リュナの動きは戦い慣れていてカルサ達が思わず見とれてしまう程に無駄がなかった。

話をしながら交戦しているのだろう、声が大きくなるほど威力が増していく。リュナが叫び、ロワーヌに斬りかかった瞬間に白く淡い光が二人の間を引き裂くように現れた。

大きな手の形をした光は、まるでロワーヌを守るように包み込む。その光に向かって「永」と叫んだのはロワーヌだった。

リュナは光に圧倒され後退りをする。まるでその光の一部にも触れまいとしているようにも見えた。カルサも思わず見とれていたが、気を持ちなおしリュナの名を叫んだ。

いまロワーヌとリュナを接触させる訳にはいかない。情報がないカルサ達にこれ以上の後手は許されなかった。リュナは振り返り、カルサの姿を確認すると助けを求めるようにカルサの名を叫ぶ。

しかしロワーヌも黙って見ているわけではなかった。リュナを奪おうと動いたが、千羅によって阻止する事ができた。しかし意味深な言葉を残し姿を消してしまう。カルサにとって不安要素が増えてしまった。

リュナと合流し、リュナがロワーヌとの会話の中でつきとめたナルについて二人は聞かされた。すぐに千羅はナルの下へ向かい、カルサはリュナに事の真相を求めた。




「事の真相。」

貴未は無意識にでた自分の声に気付いていなかった。カルサは頷き、全員と目が合うように見渡した。

「リュナが魔物で、古の民かどうか。」

結果を求めるようにカルサに視線が集中していた。

「リュナ本人は知らされていなかった。それを隠したのはおそらくリュナの育ての親、風蝶の婆。そしてレプリカ。」

「そうか。」

貴未の返事にカルサは気になることがあった。貴未の方を見たまま、口を開かない。そんなカルサの様子に貴未以外は気付いていた。

しかし貴未は自分の手元を見つめたまま動かない。考え込んでしまっていた。

「永の事、聞かないのか?」

沈黙を破ったのはカルサ、貴未はカルサに視線を合わせるも、すぐに手元に戻した。マチェリラも心配そうに貴未を見上げる。

「今、それを考えてた。」

予想外の言葉に誰もが貴未へ集中した。

「十中八九、永はあいつらの所にいる。でも何かひっかかる。」

「何が?」

すばやく反応したのは傍にいたマチェリラだった。


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