投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

「好奇心より強く」
【学園物 官能小説】

「好奇心より強く」の最初へ 「好奇心より強く」 20 「好奇心より強く」 22 「好奇心より強く」の最後へ

知的好奇心にて-1

「みー…ミミズク」

「く、く…クマゼミ」

「また『み』かぁ〜」


日曜日なのに部屋でお茶を飲みながらしりとりをしている。

せっかくのデートだけど、笠井がのんびりしたいねーと言ったので、今日は俺の部屋でゆったりまったりしている。

今日は家族が遅くまで帰って来ない日なんだけど…
…うーん…期待してないと言ったら嘘になる、いや、かなり

のんびりしているはずなのに、俺の目はつい笠井の胸元や、彼女の指が癖で触れている唇に吸い寄せられてしまう

俺ばっかり好きなんじゃないかな…

晴れて両思いになったはずなのに、なんだかそんな雰囲気は全くない

彼女はいつも落ち着いているから、俺ばかり変な気を起こしているんじゃないかと不安になる

なんというか、笠井は隙がない

あんな始まり方をしたのに、彼女を知ったのは数回しかない

俺はいつでも抱きしめたい、触れたいと思ってるのに…


***


「あ、ミンミンゼミ。『み』だよー」

こうして過ごしているのは悪くない、けど…

…私が言った「のんびり」には、そういう意味も含めてたんだけどな…

でも、真面目にしりとりをしてくれる齋藤を見てると、私が遊んでもらってる子供みたいで、それ以上要求しづらいな…。


…齋藤は私が触れてほしいと言えば望み通りしてくれると思う

齋藤はいつも優しくて、この前私に触れたときも、紳士的だった

そんな齋藤は素敵だけど…
…少し不満。

私だってもっと感じさせたいし、なんて言うかもっと…乱れてほしい


…それで…

…つい調子に乗ってしまった…


私はポケットにそっと手を入れる

手に触れたものをきゅっと握った――――


「好奇心より強く」の最初へ 「好奇心より強く」 20 「好奇心より強く」 22 「好奇心より強く」の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前