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キライ
【学園物 恋愛小説】

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キライ @-3

「あ…、ありがと…」

返してくれるものと思い、気は進まなかったけど一応お礼を言い、手を伸ばすと大迫は携帯を高く持ち上げた。

ムッとした私は声に怒気を込めた。

「返してよ」

大迫はニヤっと笑い、私のブレザーのポケットに携帯を入れた。

「この借りは高くつくからな」

はぁ?
拾った物を持ち主に返すのに何を恩着せがましい事を!

私はプイっと踵を返して無言で教室を出た。

あー!もー!
大事な携帯に大迫が触るなんて!

ポケットからそっと摘み出してハンカチでゴシゴシ拭いた。
涼子にはメールで携帯は見つかったと連絡しておいたけど、誰が拾ったかまでは話してなかった。

大迫の名前を出すのも嫌だったし。

それなのに大迫が自ら涼子にバラした。

「こいつ、間抜けにも携帯を机に置きっぱで帰ってんの。拾ってやった俺ってば親切だよなー」

けっ!
私には貸しは高くつくとか言ったくせに涼子の前ではいい人ぶっちゃって。

ブスッとした私には構わず涼子も

「大迫って親切ー」

なんて話を合わしてる。

大迫が去った後、涼子は嬉しそうにほんのり頬を染めている。

「いやー、やっぱ大迫ってカッコいいよねー。毛嫌いする香奈がわかんない」

あんな奴に頬を染める涼子の方がわかんないっつーの!

「大迫ってモテるんだよー。部活でも女の子がキャーキャー言ってるもん。ねーねー、今日ちょっと見に行かない?」

「はぁ?!冗談は止めてよ!私は嫌だっ!」 

「いいじゃーん。私に付き合ってよー」

嫌がる私に、1人だと心細いだの、寂しいだのと泣き落としで攻めてくるから、根負けした。

「一度だけだからねっ!二度目はないからね!」

うんうんと嬉しそうに頷く涼子に深いため息が出た。
放課後、涼子に連れられて体育館に向かった。

大迫はバスケ部らしい。

だからあんな無駄に背が高いのか。

心の中で毒づきながら涼子に手を引かれるまま女の子の群れに突入する。

これ、みんな大迫の外見に惑わされてんだなぁ…。
気の毒に。

あいつは初対面の女の子にいきなり身体的特徴で嫌味を言う性格悪男なんですよーって大声で言ってやりたい。


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