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恋愛武勇伝
【純愛 恋愛小説】

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恋愛武勇伝 第一章 : tomko編-5

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tomko!

大変です、ホントに。ホテルに帰り着いたら、十一時近くでした。
同部屋のクラスメートが、心配げに ロビーで待っててくれました。フロントに
頼んでくれてて、先生にはバレずに済みました。
点呼時が、一番大変だったようです。
“風邪気味で、寝ています”って、誤魔化してくれてました。

彼らには 迷惑をかけました。
その夜は、質問攻めでした。

「手を握ったか?」
「キスぐらい、したょな?」
「まさか、ホテルになんか・・・」

もう、大変でした。根掘り葉掘り聞かれて、
“何もなかったょ”
何度言っても、信用してくれませんでした。ベッドに入ったのは、明け方近くに
なってました。

tomko、君はどうしたんでしょう?怒られませんでしたか?心配です。

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翌日、一日中 ボーッとしてました。
雨でした、涙雨ですか?tomko 君が降らせた雨ですか・・・?

白虎隊のお墓に行きました。
ガイドさんが、一生懸命説明してくれていました。
ごめんなさい!全然 頭に入りません。

細かい 糸を引くような雨でした。でもね、ちっとも寒くないんだょ。
体がポカポカと 火照っているんです。
tomko 君のお陰です。君の言葉が、僕を暖めてくれてるんです。
『ステキな彼氏がいるの!』

突然、雨が止みました。
“どうして・・?”
振り向くと、クラスの女の子が 傘を差してくれていました。
「濡れるょ。」
「ありがとう!でも、いいんだ。」
意味ありげに、その子 笑ってるんだ。

「T、入れてもらえ!お前、風邪を惹いてるんだろがぁ!」
先生のひと言で、結局 その子の傘に入れてもらうことになった。
ごめんね、でも 浮気じゃないょ。

バスに戻るまでの道すがら 驚くべき言葉を聞かされた。
「T君!お楽しみ、だったわね。」
「えっ!どういうこと?」
「夕べ、電停に座ってたでしょ?女性と二人でぇ。」
「ど、どうして・・それを・・」
「だってさ、私たちの泊まってたホテルの前だったモン。」

そう言えば、ホテルがあったょね。
まさか女子の宿泊ホテルだった、とは・・。


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