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恋愛武勇伝
【純愛 恋愛小説】

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恋愛武勇伝 第一章 : tomko編-2

「文化祭終了時の、打ち上げパーティょ。」
説明書きがあったょ。でも、その男は・・・。悔しいけど、イケメンだぁ!

僕が送信した写真を見た、君のひと言。
「淋しそう・・・」

僕は君に、嘘を吐いてます・・。ホントの僕は、違うんです。小心者です。
生徒会長を勤めていられる、youさん。スッゴク、カッコイイ!
"youさんなら・・"

まさか君と逢えるなんて、考えてもいなかった僕は、youさんになりきった
つもりで、メールをせっせと送りつづけていたんだ。いつかは、僕もyouさんの
ように、カッコイイ男になれる、と信じて。

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tomko!

覚えていますか?初めて逢った夜のことを。

携帯に届いたメールで、僕はすぐにロビーに駆け下りました。六時四十八分でした。
約束の時間は七時だったのに、君は早く来てくれました。エレベーターを待つ時間も
もどかしく、僕は階段を駆け下りたょ。

モスグリーンのスカートに、白いブラウス姿の君は、光り輝いて見えたものです。
ソファに行儀良く座っていた君の横顔を見た時、思わず立ち竦んでしまったものです。
同じ高三とは思えない、大人びた君が居ました。緊張のせいか、強張った表情でした
ね。伏目がちの君は、他に居た誰よりも、綺麗でした。

「おぉぉ!美人ジャン!」
「すっげぇ!」
突然、僕の後ろから歓声が上がりました。驚いて振り返ると、クラスメートが居ました。
てっきり自由外出に出かけたと思っていたのに、どこで嗅ぎ付けたのか、君を待って
いたらしいんです。

とんでもない!僕は、誰にも話してません。心外だ、そんな疑問を持たれるなんて。
・・・・・でも、ここ二週間ほどの僕から、
"なにか、あるゾ!"と、思ったらしい。
突然、にやついたり、ため息を吐いたり、遠くを見るような視線とか・・・。修学旅行が
近付くに連れ、そんなことが多々あったらしい。僕は、まるで気が付かなかったけど。

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でも、助かりました。君に何て声を掛けて良いのか、分からなかったから。
クラスメートの歓声に、驚いたように顔を上げた君は、僕を見つけて、ニコリと
微笑んでくれたんだょ。そして、ペコリと頭を下げてくれた。
背中を押されるようにして、君の元に駆け寄った僕でした。

「コ、コンバンワ・・」
何てことだ、初めての言葉が、これだとは。あれだけ悩みに悩んだのに・・・。
「こんばんわ!初めまして・・ですょね・・」
初めて聞く、君の声。まるで、鈴の音です。感激!でした。君は少し、はにかみ
つつ、僕を見上げるように言ったんですょ。

177cmの僕と、160cm足らずの君。
「チッチとサリーみたいね・・」
何のことか分からぬ僕に、漫画なの・・と、教えてくれた。僕の劇画好きを知っ
てる君は、
「子供っぽいかな・・?」と、鼻に小じわを寄せて笑いましたね。胸が、キュン!
と、又痛みました。


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