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恋愛武勇伝
【純愛 恋愛小説】

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恋愛武勇伝 第一章 : tomko編-11

「今夜、泊めてくれる?明日、大阪に行くの。お友だちと、関西旅行の
約束してるの。その前に、どうしても あなたに逢いたくて・・」

それが、君の第一声だった。
?・・奇異な感じを受けたけど、あの時の、快活な君とは まるで違って
たけど、疲れてるせいなんだ・・ と、解釈した。

音信不通の理由を聞きたかったけど、何だか 思い詰めているようで、
怖くて聞けなかった。お互い無口で、少し気まずい雰囲気だった。

僕のアパートに着いた時には、夜になっていた。時計の針が、七時を
回っていた。灯りを点けようとする僕に、君は・・

まさか・・だった。突然のことに、僕はドギマギとした。
僅か一年足らずなのに、君は大きく変わっていた。
あの時の君は、少女だった・・
今日の君は、大人の女性だった・・
喜ぶべきなのか、哀しいことなのか・・

「ごめんね・・ビックリしたでしょ。あなたを 確かめたくて・・」
「う、うん・・ちょっとね・・」

僕にとっては、ファーストキスだったんだ。男のくせに と思うかも知れ
ないけど、もう少しロマンチックな中で したかった・・。

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「あぁ、お腹空いちゃったぁ!なんか、食べに行こうかぁ。」
まったく 君は・・・。

テーブルの上に置かれた、お寿司・菓子パン・カップうどん・・etc・・
よくもまあ これだけ買い込んだもんだょ。ファミレスもチェーン寿司店も、
人々々で 諦めて帰ってきた二人・・。
でも僕としては、その方が嬉しいんだけどね。君もそうだろう?tomko!

「そんなに 見ないでょぉ!」
驚くべき食欲だぁ!
呆気に取られる僕に、君は はにかみながら言った。
でも、美味しそうに食べる tomko。

「嫌いになった?」
上目遣いで、僕に聞いてきた。
「とんでもない!」
即座に答えた、僕。


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二人並んで、CD鑑賞。
僕の好きな マドンナを、君と二人で聞いた。

「こんなのも、あるんだょ。」
得意げに パソコンを立ち上げて、PVの鑑賞。
「えっちぃぃ!」
君の声が、僕の耳元に悩ましい。

「そうだ!お土産があるのょ。ごめんね、忘れてたぁ。」
大きなバッグの中から取り出されたのは、こけしだった。
それも、二体・・も。
君の説明によると、白石市特産の物で、頭部をロクロで
二重、三重の輪が描かれているとのこと。ベレー帽をかぶった
ように見えた。
もう一つは、“鳴子系伝統こけしょ”って言ったね。胴が太くて、
首を回すとキイキイ音がした。

「私みたいでしょ!」
笑いながら言う君だったけど、目が笑っていない。
「そうだね、そう言えば・・」
「こらっ!そんなに太ってないゾ、私。」
そう言いながら立ち上がって、グッと腰を手で押さえた。
胸を張って、
「あの時より、胸だって膨らんだんだからね。ふふ・・
確かめてみる・・?」と、僕の目の前に・・・・・。

やっぱり おかしいょ。僕の知ってるtomko じゃない!


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