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抑えきれない女
【痴漢/痴女 官能小説】

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抑えきれない女-4

「ひえっ!?」

突然、男が奇声を発しながら肩を弾ませた。
半袖のブラウスから華麗に伸びていた腕がいつのまにか男の腕に触れ、その滑らかな手がしっかりと男の手を握り締めてきたのだ。
男の顔は、まるで幽霊でも見たかのように酷く引き攣った。
さやかが薄っすらと眼を開け、握り締めた男の手を自分のほうに引きながら背を倒していく。
その手を太ももの上に置き、もう片方の手も添えながら両手で優しく握り締める。
男の動揺ぶりは、荒い息遣いと身体の震えで瞭然だった。

(ああ……私のこと、頭のおかしな女だと思っているでしょうね……きっと)

そう思いつつも、歪んだ性欲がさらに大胆な行為を誘発させていく。さやかは、ムラムラとした燃え疼く感情のまま痴女と化していった。

「あ、あの……!?」

柔らかな女の肌に、男が戸惑いながら声を出した。

「シッ! 静かに……」

さやかが、あやすように小声で言う。
男は言葉を失い、ギュウッと口をむすんで鼻から大きく息を吐いた。

誰もいない最後列の端で、誰もが羨むような美女に突然手を握られながら愉快なアニメ映画を前にする男―--

なんとも羨ましい事だが、いかんせん、男はあまりにも女に不慣れだった。もちろん童貞には違いない。
男の激しい鼻息がさやかの鼓膜に張り付いてくる。次第にそれは口からも漏れ出し、呼吸困難にでも陥ったか、そう思わずにはいられぬほど激しさを増してきた。
しかし、その興奮具合がさらにさやかの淫情を昂ぶらせていく。
さやかは、男の指に自身の指を悩ましく絡めた。
そして、大胆にも握り締めた手をスーッと胸元まで引っ張り上げ、ブラウスの薄生地を豊かに盛り上げている膨らみにグッと押し付けた。

「ひっ!?」

未知の感触に、男の声が震えた。
さやかが、胸に押し付けた男の手をグリグリと膨らみの上で卑猥に動かしていく。
さやかの呼吸もいつの間にか荒くなっていた。
微かに開いた唇から、甘く切ない吐息が漏れてくる。
さやかは、身体を寄せながら男のもう片方の腕も掴みとった。

「な、な、なにを……?」

反射的に男の上体がよじれ、さやかのほうにのめる。
淫靡な恐怖にかられてはいるが、抗う気持ちはないようだ。
さやかは、その右手を引っ張りながら自分の膝の上に乗せた。
スカートの裾を少しだけ捲くり、剥き出しの太ももに男の手のひらをピタッと張り付かせる。男の手は、気持ち悪いほどに脂汗を滲ませていた。
それでもかまわずに、ズリ、ズリ、と張り付いた手を股間のほうへズリ上げていく。

(ああ、わたし……汚い……厭らしい……変態……淫乱……とんでもない痴女だわ……)

自分を罵りながらも、汚れていく様に秘芯が熱く疼いて止まない。
さやかは、男の体勢に無理が生じると、自ら身体を横にして腰を前へ突き出した。
濃い毛に覆われた男の手が、ゆったりとしたスピードでスカートの中へ消えていく。
あまりの汚らわしさに、さやかの優美な太ももにぞわぞわっと鳥肌が立った。
しかし、さやかはスカートの中にある手をさらに上へと導いてやった。
美脚を開いてやると、男の指先がおそるおそる自らの意思で動きはじめ、ススッと股間の膨らみに触れようとしてくる。


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