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七夕には愛を囁いて
【幼馴染 官能小説】

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七夕には愛を囁いて-11

ねえ、本当?
「本当はちゃんとプロポーズするはずだったんだけど。お前、起きててさ。マジ焦ったね」
側にあったティッシュであたしの顔を拭う。大きな手はいつも以上に優しくて、あたしはまた新たな涙が零れる。

「なあ、俺の嫁になって」

よっちゃんの声が体の奥に響く。ずきずきしてた部分が和らいで、新たにじんじん痺れる。そう、えっちしてる時みたいな。
嫁になって、なんて普段のよっちゃんのなら絶対言わないような言葉。
困ったように微笑むよっちゃん。ねぇ、二人で素っ裸のマヌケな格好なのに、今のよっちゃん、めちゃくちゃカッコイイよ。
だけどね、よっちゃん。まだ言ってくれないよね?言葉、足りないよ?

「なあ、英津子?」

甘えるように囁く。掴んだ腕を引っ張って自分に手繰り寄せると、あたしの体をたやすく抱きしめる。

「よっちゃんがあたしを愛してくれなきゃ嫌だよ」

あたしも耳元でそっと囁く。よっちゃんと目が合うと、お互い軽く目を伏せて唇を重ねた。それは自然で、よっちゃんが煙草を吸うように、あたしが毛先を弄るように、無意識のうちに自然に組み込まれた行為。
唇を離し、また目が合うと笑い合う。

「……ああ、髪の毛一本まで愛してやるよ」





FIN


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