投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

夏の始まり、夏の終わり
【大人 恋愛小説】

夏の始まり、夏の終わりの最初へ 夏の始まり、夏の終わり 28 夏の始まり、夏の終わり 30 夏の始まり、夏の終わりの最後へ

夏の始まり、夏の終わり(後編)-2

「何が食べたい?」


彼と私は、いつしか親しい間柄での言葉を交わすようになっていた。


「何でもいい」


「遠慮しないでね。店探すの得意だから」


彼は、私に媚を売るわけでもなく自然に気を使ってくれる。


「他の女の人にも、そう言ってきたの?」



私は、いじわるだ。

こうやって、自分の過去を棚に上げ彼に憎まれ口を叩きたくなるのだ。



「かっこつけたかった頃は…」


彼は正直にそう言う。

でも、その正直さが私の心を優しく包む。



「君は、素直だから」


「え?」


私は彼の意外な言葉に驚いた。

私のどこが…素直だというのだろうか。



「洒落た店…っていうんじゃ、誤魔化せないから」


「そういうお店、田舎者だから苦手なだけよ」


「上辺だけだと見透かされそうで…」




彼は、苦笑いしながらそう言う。


夏の始まり、夏の終わりの最初へ 夏の始まり、夏の終わり 28 夏の始まり、夏の終わり 30 夏の始まり、夏の終わりの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前