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loop
【幼馴染 官能小説】

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loopU-6

コンビニで煙草を買って、出てすぐに一本火をつけて深く煙を吸い込む。
ほんの少し、いつもより色んなことを考えすぎて、まだ飲み会に戻る気になれなかった。
さすがにこの時間のせいか、店内には眠たそうにしている若い店員しかいない。
この時間帯にバイトをするのもありだな、なんて思いながら二本目に火を着けると、少し離れたところにグレーのセダンが静かに停車した。
別に知っている車でもなかったけれど、僕は煙を吐き出しながら何となく目で追ってしまう。
次の車はセダンがいいかな、なんて思いながら。

ほどなくして助手席の扉が開いて、するりと人影が出てくると、ヒールが地面に当たるコツコツという音が響いて、それが女の人だとわかる。

…僕はその後ろ姿に目が離せなくなってしまった。

彼女は運転席側に回り、ウィンドウから顔を出している彼と何か言葉を交わしながら、ぐっと彼女が彼に引き寄せられ、最後にキスをした。
後ろ姿の彼女の表情はわからないけれど、彼女の首に回した手を解きながら彼は満足げに微笑んで、また静かな音を立てて車は走り出した。



僕もそこでふと我に返り、いつの間にか燃え尽きて灰になってしまった煙草を慌てて灰皿に捨て、元の道へと歩き出す。
ほんの短い間の出来事に心臓がトクトクという音をたてているのを感じながら、僕は落ち着くために少し立ち止まって、短く息を切らして胸を撫で下ろしながらそっと振り返ると、コンビニの光が夜道を明るく照らしているだけで、先程の彼女――遥の姿はもうそこにはなかった。





「ちょい、由紀、こいつ送ってあげてくんない?」

飲み会の席に戻り、僕は何事もなかったように、はじめと同じように烏龍茶を飲んでいると、いよいよ飲み過ぎたのか、さっきまで僕の隣に座っていた女の子が顔色を悪くして友人に支えてもらっていた。
これもよくある光景だから、僕もあまり驚かない。

「飲み過ぎた?」
「…ごめーん、由紀ちゃんー…」
「由紀車だろ?こっから10分位のとこに住んでっから、送ってやって。」

「…いいよ、わかった。」

ありがとう、と言う女の子にいいよと笑いながら、さっきからコンビニでの光景が僕の頭から離れないでいた。
遥の今朝言った『先約』とはこの事だったのかと思う。

遥だってもう子供ではないのだし、彼氏がいたっておかしくない。
頭ではそれがわかっていても、こんな時間に遥が他の男といるということに胸がズキリと痛む。

…やっぱり今日は家であの小説を静かに読んでおくべきだった。
例えそうしていても事実はなにも変わらないとわかっているけれど、少なくともあの光景を目にすることはなかったという小さな後悔をせずにいられない僕はそれを打ち消すように軽く頭を振って、車の鍵を手に席を立った。


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