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螺旋の邂逅
【ファンタジー 恋愛小説】

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螺旋の邂逅 vol.2-2

ー数日後…

一番上の兄(青葉の少将)が私の部屋へやってきた。

「また、父上と揉めたらしいな」
と、彼は来て早々、笑いながら言った。
「何のことですの?」
と、私が笑顔で返すと
「父上もお前の将来を心配してるのさ。
ま、父上は出世欲があまりないから救われたな。」
と、彼は笑った。

「ならば中君にご期待くださいませ。」
と、言って私は微笑んだ。
「…中君はまだ6歳だろう…」
兄の言葉を無視し、
「そういえば、兄上、今の帝はどのような御方なのですか?」
と、私はまだ確認を取っていなかった今上帝について尋ねた。
すると、兄は、
「…私と同じくらいのお年で、真面目で自分というものをちゃんと持っておられるが、体の弱い方だ。
あと、春宮と仲がよろしくて、二人でいらっしゃるところをよく拝見する。」
と、言った。
「御兄弟ですの?」
「ああ。しかも、お二人とも麗景殿さまの御子だから、親同士も争わないしな。」
兄のその言葉に
「…春宮さまはどのような御方なのですか?」
と、私は何となく尋ねた。

私の質問に兄は少し悩み、
「北の方はいらっしゃらない。」
と、答えた。
「春宮さまなのに…ですか?」
「ああ。
なんでも、とある姫に熱心に求婚しておられるが、相手が手強いらしい。」
「そうなんですの…お気の毒に。
…ちょっと失礼いたします。」
と、言って私はその場を離れた。

その後、
「…小納言…我が家の総領姫は男嫌いか?」
と、少将は傍に控えていた女房に尋ねた。
「…お嫌いではないと思いますが…よく分かりませんわ。
他の方々はともかく、春宮さまのお気に障らないかと私どもは気が気ではございませんわ。」
と、小納言は溜息混じりの声で言った。
「!!
…小納言、今…何と言った?」
「…あっ…
……………」
失言に気付き、彼女は俯いた。
「どういうことか話してもらおう。」
少将に押され、
「………実は1年半程前から、御身分も御名も偽ってではございますが、姫さまの御元に春宮さまから御文が・・」
と、彼女は罰が悪そうに答えた。
「…もしかしてー…」
「・・お察しの通りにございます。」
彼女の言葉に少将は固まっていた。


約一週間後

「姫さま、あの方よりお文が届きました。」
と、文使いから受け取った文を女房が私の元へ持って来た。
「そう、こちらへ。」
受け取って読んだ後、私は、
「…誰が入れ知恵をなさったのかしら…」
と呟いた。
「どうなさいました?」
「これにね、
゛もう私の正体には気付いておられるでしょう.もし、姫君さえよろしければ入内してずっと傍にいて欲しい゛
なんて書いてありますの。」
「私は入内なさるべきだと思いますが…。」
と、聞いていた女房の一人が言った。


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