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アンコンプレックス
【学園物 恋愛小説】

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アンコンプレックス(前半)-1

「沙耶は可愛いなぁ。」
学校で過ごしていると、1日1回は誰かしらに言われる台詞。

わたし、水口 沙耶は高校2年生である。
成績も運動神経もいたって普通。
ただ…

「沙耶ってホント妹みたい。」

わたしは童顔な上に、身長がかなり低い。
そのため、友達の間では、いつの間にか妹キャラとしての地位を確立してしまっていた。

正直、バカにされているような気がして不愉快になったことも何度かある。
だけど、最近では
“可愛がられる分には別に良いか…”
と、この扱いをすんなり受け入れている自分もいた。

「…それにしてもさぁ、沙耶を見てると、山田なんてバケモンだよね。」

「うんうん、山田のでかさはハンパないね。」

「沙耶と山田が同じ人間とは思えない。」

うちのクラスには、山田という男子がいる。
どんな奴かというと、とにかく山田は身長が高い。

わたし―145cm
山田―195cm

わたし達が並ぶと、そりゃ面白い絵になるだろう。
みんなにからかわれるのも分かってる。
だから、わたしは山田の隣にはいかない。

「男には自分より身長が高くあってほしいって言っても、あれは高すぎ。」

「見上げるのに首疲れちゃう。」

「良い奴なんだけどねー、山田。」

確かに、山田は人から好かれるタイプのようだった。
気さくで人当たりも良い。
顔もなかなかだと思う。
…まぁ、わたしは話した事もないのだけど。

「そいえば、沙耶が山田と話してるところ見たこと無いね。」

『そ…そうだっけ?』

故意に山田を避けているとバレれば、それはそれで面倒くさい。
からかわれるネタを自ら増やすことになってしまう。

『あんまり話す機会がないからなぁ〜…ははは。』

…ほんとは、そうじゃない。そんなのは言い訳だ。
話す機会だって沢山あるし、山田が良い奴なのにも気づいてる。
だけど、わたしは、あえて距離を置いているんだ。


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