投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

白い息
【純愛 恋愛小説】

白い息の最初へ 白い息 0 白い息 2 白い息の最後へ

白い息-1

「…一馬…いる?」

いつものように梓が俺のアパートのチャイムを鳴らした

「梓?また喧嘩したのかよ」
「まぁね」
「だからってこんな時間にこられる気になってもみろ」
「えっ今何時?」
「えーと、夜の3時」
「うわぁ…ごめん」
「…まぁ寒いから入れよ」
「やたっ☆ありがとね」

黒いコートとブーツのいかにもデートな格好をした梓

梓は俺の妹で双子
双子には妹とか無いのかも知れないけど
高校になってから始めた一人暮らし
本当は梓から離れたくて始めた一人暮らしだった
でも梓は懲りずに俺の部屋にやってきた


「梓、それなに?」
「チューハイ☆」
「お前未成年だろ」
「しょうがないじゃん。これが飲みたかったんだから」
「だからってなぁ」
「もぅ良いんだ。あたし分かれる武志と」

まただ、彼氏と喧嘩した後はこれを言う
でも別れた試しがない
「お前なぁその台詞何回言う気なんだよ」
「…だって」


あ、梓の瞳がキラキラしてきた
もうすぐ泣き出すな
そう思った瞬間梓の目から涙がこぼれ落ちた
そして、梓は延々と俺に愚痴った



「…ん」
「梓寝るなよ」
「もぅすこしだけ…」

それだけ言うとまたスヤスヤと梓は眠りだした
散々俺に愚痴った後眠くなったらしい梓は眠りだした
俺の部屋で

暖房の切れた安いアパートは寒くて
息が白くなった
梓も白い息を吐いていた


「…梓」
名前を呼んでも気づきもしない

俺は今まで梓を見守ろうと思っていた

でも恋の相談を笑顔で答えるほど俺は優しくない
何度ももぅ来ないでくれと言いたかった

でも梓の瞳には優しく笑う俺が写って
言えない想いを心に秘めるだけ


「…好きだよ」

白い息を吐きながらそっと呟いた
言ってはいけない秘密の想いを


白い息の最初へ 白い息 0 白い息 2 白い息の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前