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気持ちの比例式
【学園物 官能小説】

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気持ちの比例式-5

「支度できたか?行くぞ?」「ぅ…うん。」
私は先生の車の助手席に乗り込んだ。
「昨日はイタリアンだったから今日は和食でイイか?」
「……」
「ん?いやか?他に食いたいのでも?」
「えっ?ううん、和食がイイ♪」
「よし、じゃ決定。」
「先生?さっきのインターホンお届けもの?」
「いや、管理人がなんだこんだ言ってながくなった」「ふ〜ん。そうなんだ」
どうして先生嘘つくの…?まだ桜坂先生が好きなの?やっぱり高校生が彼女は嫌なんだよ…。大人で綺麗な人が先生好きなんだ…。先生の隣にいて似合うのはそんな人だもん…。ごめんね先生…。
私はそんなコトしか考えてなくてまわりには全く気がまわらなかった…。これから大きな事件がおこるなんて予想もできなかった。
―キーンコンカーコンキーンコンカーコン
「英語の小テスト返すわよぉ〜。ミスター青木、ミスター今井………ミス海星、ミス海星?」
「あっ!はい!」私は慌てて取りに行った。
「今回のテスト不合格者は放課後再テストよぉ〜。今日の授業はおしまい。」
私は、案の定再テスト。まったく考えるコトなんかできなかった。
昼休み、1人で廊下を歩いてると
「海星!」
「あっ……小野先生。何か?」
「数学準備室までノートとりに来てくれ。」
「はい…」
―ガラガラ
「これですか?運ぶのは?」「そう。それ」と言って私の後ろから私の腰に手をまわして言った。
「先生!学校だよ!離して!」と私は怒鳴り口調で言い放った。
「すまん。瑠華のほうがしっかりしてるな。気をつける。このノート教室まで頼む。」と先生はいつものようにクールで色っぽい声で答えた。
「わかりました」
―ガラガラ
…先生は悪くないのに。あんなにカッコイイんだもん。昔に付き合ってた人がたくさんいてもおかしくないよ。けど、そんなことよりどうして桜坂先生が来たコト隠すの?やましいことがあるから?私はまだ高校生で子供なんだよ?大人になりたいけどなれないよ…。私は言われた通り教室にノートを運んだ。
―放課後
再テストは英語準備室で行われると聞いたので私は一人トボトボ廊下を歩いていた。
「おぃ!海星?」
私は名前を呼ばれたので振り向いた。そこには同じクラスの風谷君がいた。
「あれ?風谷君?再テストなの?」「そのセリフ俺がそのまま返すよ。何で海星が再テストなんだ?頭イイだろ?どしたんだ?」「ん〜あ〜っと、予習するの忘れちゃって…」「そっか。一緒に行こうぜ」「うん」
風谷君はクラスの人気者。背が高くて、かっこよくて、スポーツ万能。サッカー部のキャプテンをしてるからサッカー部からは尊敬され、全学年の女子から凄い人気。グラウンドにいれば黄色声が飛びまくる。そんな彼の話しはもちろん、私達の中で話題になるけど私は全く興味がなかった。
―ガラガラ
「「失礼します」」
準備室にはすでに桜坂先生がいた。「再テストのプリントはそこに置いてあるから♪終わったら職員室に持ってきてねぇ〜。頑張るのよぉ」
「あっ、はい」なんだか呆気にとられてる風谷君。
―ガラガラ
桜坂先生はそれだけ言って出て行った。
「俺、あの先生苦手。嵐みたいだし」
…このセリフ。先生も言ってた…。
「さっさと終わらせて帰ろうぜ!」「あっうん」
―ガラガラガチャン
「裕也?数学準備室は禁煙よ?」裕也は煙草を消して窓の外を眺めたまま目もあわさず「鍵なんか閉めて何しにきたんだ?樹李」と言い捨てた。
「あら?何かないと来ちゃいけないのぉ?」「用がないなら帰れ」「大切な誰かに見られたら困るから?」樹李はいつもの明るい声ではなく本来の色っぽい女の声で尋ねた。
裕也は振り返らず「何が言いたい?」低い声で言い放つ。「根拠もなく私が貴方にこんな事言うとでも?」「……」「楽しそうね。こんな顔の貴方見たことないわ。ほら」樹李は裕也を後ろから抱きしめて写真を1枚渡した。「歳下が趣味なの?いつのまに?」裕也は微動だしない。「条件は何だ?」裕也のその声は怒りに満ちた低い声だった。「んっもぉ怒らないでぇ。何もバラまくなんて言ってナイでしょ?バラまかれて貴方は困らないでしょうけど彼女がねっ。」
―ポトン
「うぉっしゃー!できた!海星は?」伸びをしながら風谷君が私に尋ねた。「できてるよ」「えっマジ?!」「一緒に職員室に出しに行こう」「もしかして待ってて…?」「ちょっと先にできただけだよ。行こっ」「ゴメン!待たせたよな?俺、英語本当苦手で」「気にしないでってば!」「だってもう6時30分だぜ?女の子1人で帰るのは危ないからお詫びに俺送るよ。いや、送らせてください!」「えっ?そんな気を使わないでよ。大丈夫」「ダメだって」そういうと私のプリントを取り上げ先に行ってしまった。「えっー?!わかった!送ってください!」私が叫ぶと、風谷君が止まった。「じゃあ玄関で待ってて。俺、出してくるから!」と言い残し走って行ってしまった。


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