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やっぱすっきゃねん!
【スポーツ その他小説】

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やっぱすっきゃねん!U…E-11

「…本日より葛城先生を、野球部コーチに迎えることになった」

「えええっ!」

 思わず佳代は声を漏らした。周りの部員達も騒然となる。
 永井は一旦、言葉を切ると、部員達が静まるのを待って再び話を続けだした。

「葛城先生は大学時代、女子野球部に所属し、レギュラー・キャッチャーをやってらしたんだ」

 今度は感嘆の声をあげる部員達。見た目とのギャップに、少し驚いたようだ。

「…では、葛城先生。お願いします」

 永井に促された葛城は1歩前に出る。すると、列を成した子供達の目が彼女を注視する。

「…え〜、葛城です。え〜…大学で野球をやってましたが……」

 葛城は顔を赤らめ、たどたどしい口調で挨拶を始めた。

「…人に教えるのは初めてでして…皆さんに教えられるか、私自身、不安なんですが……」

 緊張の中で挨拶を続ける葛城を佳代は憧れの眼差しで見つめていた。

「…皆さん。宜しくお願いします」

 挨拶を終え頭を下げる葛城に、部員達は大きな拍手を送った。

 青葉中学野球部に初の女性コーチが誕生した瞬間だった。



…「やっぱすっきゃねん!?」…?完…


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