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燃えるよりも萌えよ
【コメディ 恋愛小説】

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燃えるよりも萌えよ-6

「私、中3の時に告白されたの」

帰り道、私は剛太に話し始めた。自分のことを彼に話したのは初めてだった。

「人気のある男の子だったから、私は嬉しくて、すぐにOKしたの。でも、彼には他校に他の彼女がいることを知って、彼に言った。そしたら『お前がOKするかで友達と賭けしてただけ』って言われたのよ。初めから遊ばれてたんだって、やっと気付いた」

「…俺、そいつが許せねえよ」

「もういいよ、私にはちゃんと好きな人ができたから」

そう言って笑うと、剛太は顔を真っ赤にして「すげぇ嬉しい」と言った。

「で、その時私を慰めてくれたのが『ツンない』の隼人だったの。今思えば、隼人みたいな人を探していたのかもしれない」

「だから好きなんだな。そういえば、今はどうなの?」

「何が?」

「今は、俺、隼人に勝ってる?まだ隼人の方が好き?」

「何だ、そんなこと」



私はおかしく思った。
隼人がアニメキャラだと分かったのに、まだ隼人に嫉妬している剛太が可愛く思えるからだ。



「そんなの決まってるじゃん」



「私、隼人のことも剛太のことも大好き。隼人が好きなのはやめられない」

「そっかぁ…」

「だけど、私はこれからは剛太と一緒に『ツンない』を楽しみたい。だから…、ずっと一緒にいて下さい」

「真樹…」



沈んだ声を出していた剛太はこれを聞くと笑顔になり、私の手を繋いできた。

「もちろん、ずっと一緒にいる!!真樹が隼人に萌えてる間は俺が真樹に萌えてるよ!!」

「…それはやめてね」





二次元に恋することはやめられない。

でも、これからは三次元の彼と2人で二次元の彼に萌えたいと思う。



恋愛に燃えることは難しいけど、私に萌えてる彼と共に燃えていこう。

ねっ?剛太?


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