投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

燃えるよりも萌えよ
【コメディ 恋愛小説】

燃えるよりも萌えよの最初へ 燃えるよりも萌えよ 3 燃えるよりも萌えよ 5 燃えるよりも萌えよの最後へ

燃えるよりも萌えよ-4

次の日も、その次の日も、剛太から「帰れない」とメールが来て、1週間後にはメールすら来なくなった。

優里は「気にしない方がいい」と言っていたが、私には彼の行動が理解できた。



私は彼に遊ばれたのだ。

あの時と一緒。
さんざん気のある台詞を言って、陰で笑っていたに違いない。



ポタッ…



そう思ったら、何故か涙が出てきた。

「うっ…、ふぇっ…、うぇっ…」

「ちょっ、真樹!?どうしたの!?」

優里はぎょっとしたようにこっちを見た。

「ほら、泣かないでよー。大したことじゃないって」

「だって、また私、騙されたのかなって、それで…。あの人はそんなこと絶対にないって思ったのに…」

「…真樹さ、もしかして、剛太のこと本気で好きになっちゃった?」



そうだ、私はとっくに彼を好きになっていた。
ただ、認めたくなかったのだ。「私には隼人がいるから」と、自分を騙していた。
だからこそ、剛太に騙されたことが悲しいのだ。



優里はしばらくしてから、「あたしに任せて」と言って教室を出て行った。





──次の日。

私が泣いた昨日の夜、優里から「明日の朝早く来て」とメールが来た。

予感がしていた。

それがどんな結果になるかはまだ分からないけれど。



誰もいない、呼び出した優里さえもいない朝の教室で、私を待っていたのは他でもない、



「真樹…。話があるんだ」



剛太だった。



私は固まった。声が出てこない。代わりに涙が出てくる。


燃えるよりも萌えよの最初へ 燃えるよりも萌えよ 3 燃えるよりも萌えよ 5 燃えるよりも萌えよの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前