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fantasy ability
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reality ability‐第7話‐無意識の中の“真実”‥‥更なる“覚醒(チカラ)”‐-6

‐皇希自室‐

皇希と絢音の身体が急に現れる。だが、異なる事が起こった。皇希の身体の方だ。絢音は先ほどと同じで服を着ていた。ただ女王のような服装だったが。
皇希の身体は白色の髪に赤色の右目、青色の左目だった。しかし、髪は長く。顔も女顔で胸が膨らんでいた。あの少女が大人になったような‥‥。
そう、まるで先ほどの少女を大人にしたような姿だった。絢音はその姿を驚きを隠せなかった。皇希は絢音の様子を気にしなかった。

「‥‥“天真の統器”よ。男に戻せ。」

皇希が言った。言葉と同時に男に戻る。身長が伸びて髪の長さが短くなる。胸の膨らみもなくなった。だが、覚醒前の幼さはなくなった。
大人の雰囲気でもない。“覚悟”の雰囲気だろうか。“何かに対する覚悟”。“真実”か、違う“何か”か?


「‥‥‥。皇希?“始永界”を知っているの?それに、“統神 晴那”様も?」

絢音の言葉には恐怖を感じているような声だった。数歩下がっての発言だ。

「‥‥‥」

だが、皇希は答えなかった。そして、扉付近に近づく。更に凄い言葉を放った。絢音が驚きを隠せないほどの言葉を。

「織音‥いや、零歌。入ってこいよ。」

〈ガチャ!‥‥〉

「!!」

織音‥零歌が簡単そうに入ってきた。絢音は驚いていた。凰輝が唱えた禁断詠唱を簡単に破られ、織音の事を零歌と言った事も。

「‥解ってたんだ?流石は皇。」

零歌は依然として織音の身体を支配しているようだ。零歌は織音の身体で皇希に抱き付こうと近づく。

「やめろ。‥‥織音と話をさせろ。」

皇希は睨みながら言った。抱き付こうとする織音の肩を掴み、行動を止めた。

「いいじゃないと言いたいけど、いいわ。“統能者”の皇希さん。」

零歌は悪戯している子供のような表情で言った後、目を閉じた瞬間に倒れそうになるが皇希が支え抱える。皇希は零歌に対して睨んでいた。

数秒後、織音は目を開けた。最初は焦点が合わなかったが、次第に皇希に定まっていく。皇希の表情は既に変わっていた。

「大丈夫か?織音。」
「‥‥」

皇希は珍しく優しい口調で織音に言った。しかし、織音は答えなかった。無心状態で皇希だけを見つめているだった。

「‥‥織音?どうした?まだ喋れないのか?」

優しさが感じられる表情の皇希は心配な様子で聞いた。

「‥‥皇‥希様。‥“無神”に覚醒したの‥‥ですか?その“力”は‥何ですか?」

敬語になった織音は恐怖心が露になる声と口調だった。皇希は一瞬驚くが、直ぐに口元が笑うように端を上げ優しさがある眼差しで見ながら喋る。


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