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光の風
【ファンタジー 恋愛小説】

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光の風 〈風神篇〉中編-7

「ありがとう。」

「お体はもう辛くないですか?」

「ええ。何ともないわ、痩せたせいか体が軽く感じるけどね。」

リュナは明るく笑ってみせる。それに応えるようにレプリカも微笑んだ。

「これなら戦える、カルサの力になれるわ。」

この言葉にレプリカは寂しげに微笑むだけだった。

 そんな二人の間に風が寄ってくる。

「カルサを見つけたわ。行きましょ!」

一気に厳しい顔つきになる。レプリカも同じ様に頷き、二人は目指す場所へ走りだした。

 走り走り、二人は中庭に面した渡り廊下に辿り着く。リュナの後ろをレプリカが付いていく。少し走った後、リュナは小さく呟き足を止めた。

「リュナ様?」

「ちょっと距離があるわ。一気に行きましょう。」

そう言うとリュナはレプリカと腕を組み、自分の周りに風を召喚した。何かをする、レプリカがそう構えた瞬間だった。

「危ない!!」

レプリカは危険を感じ、リュナをかばいながら地面に伏せた。何かが二人を目がけて乱射されてきた、小さな悲鳴が聞こえる。

攻撃に気付いた瞬間、リュナは風の壁で自分達を守った。起き上がり、レプリカの血に気が付く。

「レプリカ!!」

レプリカをゆっくり起こし、怪我の具合をみる。左肩と左足から血がにじみ出ていた。出血は多い。

「大丈夫です。それより敵を!」

レプリカの視線の先にリュナも合わせる。上空にそれはあった。

人影、それは分かるがいまいち分かりにくい。目を凝らして様子を伺う。

「誰!?」

リュナの声が空に響く。

「風神、リュナ・ウィルサ?」

空から下りてきた声にリュナとレプリカは動きを止めた。なんだろう、今の声は確かに空に浮いた人影からのもの。

しかし、予想外のものだった。若く、幼さが残る高い声、それは可愛らしい少女と呼べるほどの声だった。

「女の子…?」

思わず声に出してしまったのはレプリカの方だった。

「間違いないのね。」

二人の反応から確信を得た少女はゆっくりと二人に近づいた。渡り廊下の手摺りに降り立つ。

マントを頭から覆いかぶっていて顔は良く分からない。リュナは本能的に風の壁を厚くした。

レプリカは起き上がり、リュナをかばうように前に出る。どんな睨みをきかせても、嘲笑ってかわされているように思えた。


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