投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

明日の目的地
【失恋 恋愛小説】

明日の目的地の最初へ 明日の目的地 0 明日の目的地 2 明日の目的地の最後へ

明日の目的地-1

次はどこへ行こう?


自分自身に、そう問いかける。目的地などあるはずもないがいつも問いかけている。

だから決まるはずもない。

いつも宛もなく彷徨って、この小さなワゴンの中で暮らし、毎日を生き続けている。




今日は買い出しの日だ。食料が底をついた。

僕はまた車を彷徨わせ、スーパーを探す。

ちょうどここら辺は住宅街。ものの数分でスーパーは見つかった。




駐車場は意外と広い。しかし、昼間だからだろうか、車は全然無く、静かだった。

車を停め、降りてみる。

僕はこの瞬間がたまらなく好きだった。

この土地の全てが見えた気がして。

背伸びをしながら辺りを見回す。

すると今まで気づかなかったが、ここはどうやら盆地の端に位置しているようだ。

スーパーの裏に山が広がり、それがずっと向こう側まで繋がっていて、この盆を形成しているようだ。

その時、僕はふと山を登りたくなった。


何故だろう…?今まで車で旅をしてきたのに。


こんな気分は初めてだった。

スーパーの裏に回ってみると、しっかりとした山道が造られていて、どうやら木造の階段や歩道が頂上まで繋がっているようだ。

僕は階段を登り始めた。




一時間後。ようやく山頂が見えた。

頂上はそれまでの山道とは対照的に開けてていて、人工的に広場にされていた。

山道をずっと歩き続けてクタクタになった僕は、そのままその広場に寝転んだ。


明日の目的地の最初へ 明日の目的地 0 明日の目的地 2 明日の目的地の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前