投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

難読語三兄妹恋愛暴露
【コメディ 恋愛小説】

難読語三兄妹恋愛暴露の最初へ 難読語三兄妹恋愛暴露 25 難読語三兄妹恋愛暴露 27 難読語三兄妹恋愛暴露の最後へ

難読語三兄妹恋愛暴露~次女Ver.~-9

「でもお前に会ってお前が秀高に行くって聞いて、ダセェけどお前がいるならオレも行きてぇと思った」

琢磨のはにかんだ笑顔がだんだんと夕日に照らされてゆく。
日和の鼓動もトクントクンとリズミカルに鳴った。

「…ごめん、琢磨」

ゆっくり日和は口を開いた。

「あんなひどい事言って」

めずらしくシュンとしている日和の頭に琢磨はそっと手を乗せた。そして、ポンポンと優しく撫でた。

「気にすんな。…ありがとな」

人の手がこんなに心地好いものだとは思わなかった。自然と笑みがこぼれる。

「なぁ日和!」

日和は目を大きくして琢磨を見つめた。

「春なったら一緒高校行こうぜ!」

琢磨が楽しそうにニッと笑った。
少し間を空けて、日和はにっこり微笑むと夕日と同じくらい顔を赤くさせ、こくんと大きく頷いた。




そして、待ちに待った春がやってきた。

「ほーっ、長閑も今日から大学生か!まさか、あんたが進学するとは思ってなかったよ」

「詩歌が驚くのは分かる。でも一番びっくりしてんのはアタシ自身なんだから!すんげぇ頑張ってポチと同じ短大受かったんだもん。ねーポチ!一緒に毎日学校行こうねっ」

「え?いや、あの」

「あ、日和。玄人は?」

「まだ家」

「まじで?」

「あっ、ちょっと日和!アホ来たよアホ」

「ひ〜よ〜り〜!!」

「!」

「…ッギャッハハハハハ!頭何それ!?」

「笑うな破壊神!野球部はボーズが基本なのだ!」

「そうだよ、長閑ちゃん。失礼だよ。ところで、さっきの続きなんだけど」

「わりぃ遅れた!うわっ、琢磨ボーズじゃん」

「玄人ニィまでその反応かよ…もういいよ、オレ入学式でねーよ」

「…私は、それが一番似合うと思う」


難読語三兄妹恋愛暴露の最初へ 難読語三兄妹恋愛暴露 25 難読語三兄妹恋愛暴露 27 難読語三兄妹恋愛暴露の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前