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secret feeling
【姉弟相姦 官能小説】

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secret relation-1

制服を身に纏い、ネクタイを締める。…もう自分を乱さないようにキツく…

部屋を出、洗面所へ向かう。このくせっ毛、どーにかなんねーもんかねぇ…
足を止める。そこには先客がいた。ふぅと息をつくと歩き出す。
「おはよう、姉ちゃん」
びくっと彼女の肩が揺れる。俯いて返事を返す。
「…おはよう、理輝…」
彼女は俺が横に並ぶ前に事を終え、洗面所を離れた。俺を避けているのが一目瞭然だ。もう一週間もこれが続いている。
「…当然か…」
一週間前、俺は姉ちゃんを、茉音を…
パンをくわえて家を出る。俺は最低だ。
気持ちを押さえられず、茉音を傷付けた。人間失格、だな…。

 パコーンパコーン

テニスコートにボールを打つ音が響く。

 パシッ!!

「ナイスショーット」
暑い…俺は額の汗を拭った。畜生、夏の部活は地獄だぜ。

「日向、調子戻ってきたね」ベンチにもどると相原が笑いかけてきた。
「一週間前はボロボロだったのに」
相原。相原唯。女子テニス部の部長だ。短く切った髪は活発な彼女によく似合う。そういえば姉ちゃんも部活現役の頃はショートにしてたっけ…
「ちょっと、聞いてる?」
相原の声にはっと我に返る。
どうやら自分の世界に入ってしまっていたらしい。
「え?ごめん、何?」
「だから〜…」
相原が目線を逸らせ、ちょっと赤くなる。こんな表情もするのかと驚いた。
「明後日さ、夏祭りがあるじゃない?一緒に行かない…っかな…って…」
夏祭り?
――あぁ…おいなりさまを奉った神社の祭のことか。ガキの頃はよく姉ちゃんと行ったっけ…
「も、勿論みんなとだよ?別に日向じゃなくてもいんだけどさ…」
「いーよ、行こうぜ」
「ホントに!?」
…あぁ、だって姉ちゃんは今年も一緒に行ってくれないだろうから…


祭は夕方6時から始まり、一晩中続く。屋台やみこしも出て、人々は祭に酔いしれる。
「あら、笛の音。始まったわね」
母さんが窓へ寄る。リビングには俺と母さん二人だけだ。
 トットットッ…
足音が近づき、扉が開く。俺は頬が熱くなるのを感じ、瞳を逸らす。
「お母さん、変じゃない?」
淡い桃色の浴衣に黄色の帯。肩まである髪を後ろで軽く結っている。
「まぁ、どこの別嬪さんかと思ったわ〜」
母さんが笑う。
姉ちゃんは友達と行くんだそうだ。勉強があるから長居はしないらしいが。

「じゃあ行ってきます」
姉ちゃんはふわりと笑ってリビングに背を向けた。俺はその背を見つめる。
 …茉音…
名を呼んで抱き寄せたい。笑顔も仕草もすべて俺のものにしてしまえたらどんなにいいだろうか…

俺の愛するひと。
狂おしいほど愛しいひと。でも俺の…俺の姉…

込み上げた切ない想いを掃き出すように俺は溜息をついた。

七時半。待ち合わせの時間だ。集合場所の駄菓子屋前には既に数人集まっている。
水色の浴衣を着た女子が大きく手を振る。
「おーいっ、ここだようっ」
…え?相原?
近付くにつれ輪郭がハッキリする。やっぱり手を振ったのは相原だった。
「ど…かな?柄に合わないよね、やっぱ」
相原が頭をかいて言う。
「んなことねーんじゃねぇの?」
「え?」
「馬子にも衣装だよ」
その後、相原の雷が直撃したのは言うまでもない。

石段を登り、境内へ向かう。賑やかなお囃子が聞こえる。いつも静かな神社とは大違いだ。

チラリ…

視界の端に桃色が揺れる。はっとして視線を向ける俺。そこに立つ中学生位の女の子。…だよな。こんな人が多いんだ、会える訳がない。…姉ちゃん…。
「ねぇ…はぐれないように手繋いでもいっかな?」
「へ?…あ、あぁ」
特に深く考えず了承した。

「茉音、どしたの?」
…え?
俺は顔をあげる。そこに立つ姉。怪訝そうな顔。どうして……あっ!手…
相原の手を振り切り、俺は傍に寄ろうと動く。畜生、人の波が…
「ごめん、行こう?」
茉音が顔を背け、石段を降りて行く。違うんだ、違うんだよ…
「どうしたの?」
相原が覗き込む。
「いや…」
俺は俯くしかなかった。


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