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Blackmail
【その他 官能小説】

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Blackmail-13

ー翌月曜日ー

朝一番。恭香と琢磨の元に内線電話が入る。相手は秘書課からで、内容は、すぐに飯島の部屋に来てくれと言うモノだった。

2人が飯島の部屋に行くと、人事部長の竹中や広報部の畠山が待っていた。

「どういったご用件でしょうか?」

やや、緊張した面持ちで問い掛ける恭香。すると、飯島は珍しく感情に任せて言い放った。

「どういった用件?オマエ達は自分のした事が分かってるのか!!恥を知れ!」

飯島は自らのディスプレイを恭香達に向けると、マウスをクリックした。

「…これっ!……」

薄暗い画面に映し出されたのは、恭香と琢磨だ。
琢磨の脅しにより、恭香が下着姿になる場面から始まり、最後は激しいセックス場面までを網羅していた。

飯島は怒り心頭の表情を琢磨に向ける。

「朝霧…オマエはクビだ!辞職願いを出せ。オマエのやった事は恐喝だ。懲戒処分でないだけ有難いと思え!」

そう言い放つと恭香を見つめ、

「今朝方、このメールが本社ならびに大手取引先に送られた。
現在、広報による事態収集を図ってもらっている」

飯島はそこまで言うと、深く呼吸をして続けた。

「三上君。残念だが本社への異動は見送らせてもらうよ。
代わりと言っちゃあ何だが、君にはニューヨーク支店に行ってもらいたい。もちろん。選ぶのは自由だが……」





ー夜ー

割烹ふたば。飯島は下座に座りピースをくゆらせる。

その時、障子が開いて仲居が顔を見せる。

「お待ちの方が、お見えになりました」

そこに現れたのは岡野だった。

飯島の表情が和らぐ。

「今日は君が主役だ。上座に座ってくれ」

飯島に促され、岡野は恐縮しながらも上座に座った。途端に料理と酒が運ばれて来る。

「さあ、飲んでくれ」

銚子を傾ける飯島に、岡野は猪口で受けると一気に飲み干して、飯島の猪口に酒を注いだ。

「しかし、これほど上手く行くとは……」

岡野は、鰆の西京焼きを口に運びながら言った。すると、飯島は頷くと、

「彼女の経歴を見た時にピンと来たんだ。ああいう人間は、組織を乱す。だからこそ、本社に入れるのを私は拒んだんだ」

飯島の言葉に岡野はニヤリと笑うと、

「だから、お荷物の会社を任せて〈窓際〉の奴らをクビにさせた……」

「そう。リストラと言えば労働組合が動く。彼女を使って社内改革を行えば、本社へ目は向かない」

「そして……必要無くなれば…ですか」


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