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秋と春か夏か冬
【学園物 恋愛小説】

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秋と春か夏か冬02話〜春に遭うための路〜-1

春野と出会った次の日

俺はいつも通り理緒と鈴音と学校へ行く。

この3人は中学が一緒
(恭介と理緒は小学校も同じ)
で家もそれほど遠くはない。

だから3人で仲良く登校……などと思っているのは理緒だけである。


「もぉ〜!なんでいつもいつもいつも恭介がいるんですの!私の愛する理緒くんとの時間を奪わないでくれるかしら」


 「その愛する理緒くんが俺を毎回起こしにくるんだ。文句を言う相手が違うぞ狂暴女」


「恭介は意外と寂しがり屋なんですよ。僕は恭介も鈴ちゃんも大事だから3人で学校行きたいです♪」

そう言って鈴にニコッと笑ってみせる。


当然鈴は顔を真っ赤にして理緒に抱きつき

「理緒くーん♪大好きー♪♪このまま学校なんて行かずに私の家まで行って愛を育みましょう?」


「おい変態誘拐魔、抱きついてる時間があるなら歩け。遅刻すんぞ」

「誰が変態誘拐魔よ。それにその前に狂暴とか言ってたわね。昨日に引き続き失礼なヤツだわ」

「昨日って…やっぱり見てたのか?ってことは屋上での…」


ここまで言って恭介は黙る。
知られてまずいことでもないが、放課後に女の子と会う約束をしてるとバレると色々うるさそうだと判断したからだ。


「「「屋上??」」」

3人の声が見事にハモる。


…ん…3人??


げっ!!!…バレて1番うるさいやつの登場。

「やぁみんなおはよう♪♪」

「拓也さんおはようです」

「また1人理緒くんとの時間を割くバカが現れたわ」

「…おまえはタイミングが良いのか悪いのか……」


歓迎してるのかしてないのかわからないコメントだった。

(まぁあいつが出てきたからちょうど違う話題を振れば大丈夫だろ…)

「そういえば拓也。昨日バイトどうだったんだ?」


「おぅ、思ったより重労働でさぁ…ところで屋上ってなんの話だ?気になるだろ!」

くそ!ロン毛のくせして変なところで気になりやがって。

「そうよ。忘れるとこだった。隠されるのは好きじゃないの。正直に話なさい」

…もう話すしかないか。




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