投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

わたしと幽霊
【その他 その他小説】

わたしと幽霊の最初へ わたしと幽霊 24 わたしと幽霊 26 わたしと幽霊の最後へ

わたしと幽霊‐痛み‐@-2

「今頃気付いたのか…お前本当に馬鹿だな」

背中を向けたままの、高谷さんの呆れ声。

ぐさっ…

間髪入れず突っ込まれ、あたしのささやかな喜びは木っ端微塵になりました。

(そ…それで、マズいってなに、高谷さん?)

あたしは目を引きつらせながら頭の中で聞いた。

「ああ、まずは歩調を落としてくれ。……いや、立ち止まらなくてもいいんだが」

わざとらしく屈み込んで、靴ひもを結び始めたあたしに高谷さんが苦笑する。
いきなりしゃがみこんだあたしを、亜子は嫌な顔ひとつせず、待ってくれてる。

亜子、ごめんっ!

――そして、高谷さんの話は続く。


「この前、歩道橋の下にやばい奴が居た時あったろ」

ああ…あたしの体を乗っ取って、豚足呼ばわりした日だね。

「お前、結構根に持つのな……で、今校門の横に居る奴見えるか?あいつだ」

えっ…そうなの?


『あいつに憑かれたらひとたまりもないぞ』


その時の高谷さんの言葉が甦る。
あたしはしゃがんだまま、上目遣いで目を凝らした。
校門の横に居る奴…
探すまでもなく、すぐに分かった。
だって、制服の群れの中に、一人だけ毛色の違う人がいたから。

そこに居たのは、派手な黒のボディコンスーツ(死語)を身にまとった、なんかえらくセクシーで綺麗なお姉さん。

「物色してるなあれは」

ボソリ、と高谷さんが呟く。
物色?

「仕方ない、しばらく待ってやり過ご…」

………あ。
お姉さんこっち向いたよ?

「あらぁ、ケイじゃない!おひさ〜♪」

お姉さんは、長い髪を優雅に揺らし、こっちに向かってぶんぶん手を振ってる。
なんか、先に気付かれちゃってるし…汗

見た目から想像できる、やや低音セクシーボイスの彼女は、地を滑るようにこっちに向かってくる。

「…二人で全力で逃げろ。俺が引き止めておく」

しまった…という顔で、しっしっ、と高谷さんがあたし達に手を振る。

ええっ!?そんないきなり言われても〜!

あたしは急ぎ立ち上がり、亜子の手を…

「はぁい、スト〜ップ」

凄いスピードでギュイン、と道を塞がれ、あたしはたたらを踏む。


わたしと幽霊の最初へ わたしと幽霊 24 わたしと幽霊 26 わたしと幽霊の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前