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BABY BABY
【悲恋 恋愛小説】

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BABY BABY-2

…私が変わらないと…何も変わらない…
優はついに決心した。

…気持ち…ちゃんと伝えなきゃ…

優は静かに自分の思いを修太に伝えはじめた。ふられることは覚悟していた。途中、堪えていた涙があふれてきて、何度もしゃくり上げそうになりながら、ゆっくり、ゆっくり、修太への思いを伝えた。
伝えおわる頃には、優は声を上げて泣いていた。
そんな優を修太は優しく抱き締めて言ってくれた。ただ一言、俺もずっと好きだった、と…。
その言葉で、優に驚きと嬉しさという拍車がかかり、さらに声を上げて泣きだした。大声で、修太の名前を呼びながら。
修太は優が泣き止むまでずっと、優しく抱き締めていてくれた。
何分泣き続けただろう…優の気持ちも落ち着きはじめ、涙も止まってきた。
優が泣き止むと、修太はコンビニで暖かいものを買ってくると言って、スクーターにまたがりコンビニへ向かった。
優はMDを取出し、大好きなバンドの曲を聴きながら、さっきの修太の夢のような一言を思い出していた。
修太も自分のことを愛していてくれていた。なのに自分は修太から逃げようとしていた。バカだった。あの時の女の子は誤解だったのかな?
そんなことを考えていると、また一つ、優の目から涙があふれた。今までの涙とは違う、気持ちのいい涙。
大好きなバンドのメロディーも、今日は何だかいつもより優しく感じた。

永遠に生きられるだろうか
永遠に君のために
君を抱き締めていたい
何もかもが輝いて手を振って
抱き締めてくれ
かけがえのない愛しい人よ

優がメロディーに包まれていたとき、町には救急車のサイレンが鳴り響いていた。
救急車が向かった先には、ぐしゃぐしゃになり破片を飛び散らした白いスクーターと、
青いメットをかぶった血まみれの少年が倒れていた…。道にはおびただしい量の血が流れていた…。
何も知らない優は、一人つぶやいた。
「…早く帰ってこないかな…修太…」



end



あとがき
今回は作風を一新してみました。途中まではよかったのに、最後は結局悲しいお話になっちゃいました。感想、苦情、何でも受け付けます。最後まで読んでくれて、ありがとうございました。


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