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「美女と野獣・・・」
【レイプ 官能小説】

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「美女と野獣・・・」-46

その15


汚れた過去は拭い去る事は出来ない。

Rは変えたかった。

自分の人生を。

自分の性格を。

過去も未来も全て変えたかった。

だがしかし、それらは決して変える事の出来ない神の領域。

たった一つ、未来を除いては。





浮き足立つ様に軽い足取りでコンビニへと向かう。

この時期だからこそなのか、長く生え伸びた草々が夜風に揺られて

時たま不気味に感じる。

腰丈位の草むらの中に、自分の背丈ほどもある草も生えていた。





不安が全く無い訳ではない。

たかだが3年の月日。忘れようにも忘れる事の出来ない悪夢。

しかしこのまま男恐怖症、ましてや人間不信のまま一生を過ごすにはあまりにも長すぎる。

自ら立ち直る事への第一歩を歩み出そうと、我慢して無理して試行錯誤して

変装という名の助け舟を繰り出した。

優しいぶって近寄ってきた人たちを獣でも見るかの様な視線で追い払い、

しかしどこか温もりを感じたSくんとだけは頑張って仲良くしてみようと思った第二歩め。

長電話など未だかつて私の人生の中で経験の無い出来事だったけど、

話していく内に次第にSくんに惹かれていっている自分に気付き、

あの件以降、神の存在を否定し続けていたものの、この時ばかりは神を信じ、Sくんを信じ、

勇気を出して今夜の花火大会へと足を運んだ第三歩め。

もう誰とも話したくない。もう誰も信じられない。もう誰も愛せない。

それらを遂行する事は至って簡単だ。けど・・・

残りの人生が今までの人生の何倍もある現実に、

立ち向かって行かなくて何をする・・・?

指を咥えてただ待ってるだけの人生なんてまっぴらゴメンだ。

だから私は付き合った。

だから私はSくんを信じた。

残りの人生、ハッピーで穴埋めしないとねっ!


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