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【悲恋 恋愛小説】

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隣の部屋から聞こえる耳障りな声と、軋むベットの音。時計の音と交わって下手な歌みたいだ。

嫌いな煙草に火をつける。自分の心の中が、真っ黒な感情に覆われたのは煙草のせいにしよう。
慣れない煙が目に染みて、書きかけの歌詞は涙で霞んで見えた。

『えっ?』

『ほら、だって、男女の関係って拗れること多いし。それが理由で、三人の関係が気まずくなって、解散とかしたくないじゃない?』

『あー確かに、俺も賛成。グループ内での恋愛は禁止ってことで…』

【友達以上、恋人未満。】夢を追うために、三人で決めたルール。
私は彼が好きだった。
あの子は知っていたはずなのに…。

それでも私は、感情を隠してルールを守ってきた。
夢を叶えるために。
彼の隣。一番近くで歌い続けることが私の夢だった。

ゆっくりと、隣の部屋に通じるドアを開ける…。
隙間から漏れる声に耳を塞いだ。

『ルール違反だよ。』

悪戯がバレた時の子供のような顔をして。
滑稽ね、二人抱き合ったままベットの中。

押さえきれない苛立ち。
吐き出す最低な言葉。
感情を縛っていた鎖は錆びていて、途中で切れてしまったみたいだ。

何も言わない二人に背を向ける。
破られたルールが引き金。
一瞬で壊れた関係…―。

彼の隣は、あの子の立ち位置。
これから先は一人で歩こう。
自分で書いた、悲しい恋の歌を口ずさみながら。


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