投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

Authorization Lover
【その他 恋愛小説】

Authorization Loverの最初へ Authorization Lover 26 Authorization Lover 28 Authorization Loverの最後へ

Authorization Lover-VOLUME5--5

「先にお話をそちらが頂いたのかもしれませんが、結局話が来たのは企画です。そちらが退くべきだと思いますけど。」

「なんやとぉ?」

理彩と七緒は一瞬即発だった。互いに火花を散らし、睨み合う。

それを止めたのは宣伝の重鎮、車野賢哉である。

「辞めろ、理彩煩い。とりあえず今日はKデパートの新規について話し合いにきたんだろーが。…で。どーしたいんだ、お偉いさん?」

サッと部屋の目線は、谷川に移る。会議室ににわかに緊張が走る。

谷川は息を吐いて、じろっと車野を見た。

「車野…俺はここに来たばかりでそこまで内部事情に詳しくねぇ。だが、なんで企画と宣伝が喧嘩になるんだ?ただ単に各々が別の仕事やればいいだけじゃねーか。」

言いながら、顔を見渡した。

「第一、二年前までは全く違う部所として成立してた筈だろ?部が機能していたみたいじゃねーか。違うか?」

谷川は諭すような口調で、皆を見回しながら言う。
車野は途端、失望したような顔をした。

「それは問題の解決にはなりません。」

「何でだ?」

「…郷には入れば郷に従えという言葉をご存知ですか?…とりあえず共同は無理なのでより良い方を選んでください。」

「あぁ…」

谷川は符に落ちない顔をしていたが車野の異様な剣幕に押されて、とりあえず頷いた。
椅子を下げ、立ち上がる。

「…まぁ…じゃあ解散で。」

「はい、失礼します。」

宣伝部はチラリとも、企画を見ずに部屋からサッサと出ていった。

「あ〜感じ悪い奴らですねぇ本当に!」

優希は歯ぎしりしながら、宣伝部が出ていったドアを睨んだ。

「この関係は修復不可能っすねぇ。」

「何他人事みたく言ってるのよ…。」

七緒は呆れたように修平を見る。

「本当に仲悪いんですね…びっくりしちゃいました。」

桃子は今起こった出来事に目を白黒させていた。

「まぁね。…まだ雛にはこうなった理由話してなかったっけ?」

雛菊は思案顔で桃子に問いかけた。桃子は首を横に振る。雛菊は溜め息をついてから続けた。

「実は二年前企画にはもう一人男性社員がいたのよ。その名前は……柴田燕」



銀。

別にあたしはあんたの事を嫌いになった訳じゃない。

ただ子供同士では恋愛は出来ないから。

今でもアンタの側にいないと不安になる。
だけどそれではもう駄目だと解った。

あの頃みたいに銀を無心に求めれない。





第六話に続く


Authorization Loverの最初へ Authorization Lover 26 Authorization Lover 28 Authorization Loverの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前