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ハーレム?な少年
【その他 官能小説】

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ハーレム?な少年2-4

「な、何でそんな格好なんですか!」
リンはアイリスの姿を見て叫び声をあげた。
「あら、ここは浴場ですよ。裸でいるのは当たり前じゃないですか」
「あ…う…」
確かにそれはそうだ。
アイリスの姿は、彼女の言葉通り一糸纏わぬ姿であった。
申し訳程度に、タオルを手にもって胸から股間部までをギリギリ隠しているのだが、逆にその姿が艶かしい。
「ご一緒してよろしいですか?」
「あ、あの…もうそろそろ出ようかなと思ってたんですけど…」
「そうですか。それでは失礼しますね」
自分から聞いたくせに、リンの意見を完璧に黙殺して湯船に浸かるアイリス。
肩が触れ合う程の至近距離に腰を下ろす。
リンはアイリスの裸を見ないように必死で努めていた。
それでもアイリスの存在感は、はっきり認知してしまい心臓がバクバクと暴れまわっている。
だが、それはアイリスも同じだ。
いくら普段から積極的に迫っているといっても、今はリンも、そして自分も裸なのだ。
想いを寄せる少年の裸を見て、そして自分自身も裸になっているという状況の中、緊張するなというのが無理な話だった。
だが、ここで自分が固まったままでは、この千載一遇のチャンスを無駄にしてしまう。
リンからは決して何も行動を起こさないだろうから。
アイリスは震える身体に渇を入れ、表向きでは平静を保ちながらリンに話かける。
「いいお湯ですね…」
「は、はい…そうです、ね…」
リンはガチガチに固まったままだ。
顔を俯かせて、決してこちらを見ようとしない。
(可愛い…)
リンの恥じらい緊張している姿を見ていたら、アイリス自身の緊張は徐々に薄れていった。
どこか怯えたようにも見えるその愛らしい様が、ますますアイリスの恋心をくすぐる。
「…リンさん。どうしてこっちを見てくださらないの?」
「え…?あの、それは…」
「私、リンさんの目を見てお話したいのですけど」
「うう…そんな、無理ですよお…」
無意識なのだろうが、リンの困った声に甘い変換がかかり、それを聞いたアイリスは激しい胸の痛みを覚えた。
(くう…!か、可愛すぎです…!ああ…リンさん…)
「す、すいません!もう上がりますから!」
リンはこれ以上アイリスのすぐそばにいるのは本気で無理だと悟り、出ていこうとする。
しかし、湯船から上がる瞬間に、頬をほのかに染めたアイリスにガッシリと手を掴まれた。
「そんなに慌てないでリンさん。せめて私にお背中を流させてくださいな」
「そ、そんな!僕なんかにアイリス様のお手を煩わせるなんて…」
「こんなのは苦労でも何でもありません。私自身がしたいことなのですから。さあ、あそこに座って」
アイリスはリンの手を握ったまま、鏡台まで誘導する。
その時に、湯船から上がったアイリスの、水滴を滴らせる美しい肢体がリンの視界に入ってしまう。
(見ちゃダメだ見ちゃダメだ見ちゃダメだ!)
純朴な性格のリンは、必死でアイリスの裸体を見ないようにしながら歩いた。
リンを鏡台の前に備えられてある椅子に座らせると、アイリスもそのすぐ後ろに正座のような形で座った。
リンは正面の鏡を見る。
自分と裸のアイリスが映っていた。
アイリスの身体は上手い具合にリンと重なって隠れていたが、ふとしたきっかけですぐにその姿を鏡に晒してしまうだろう。


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